【ハコヅメ】同期しか勝たん

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side 山田



翔先輩に言われて仮眠室へと向かったが、鼻を塞いでも漂ってくるおっさん臭がすごすぎて全く寝付けない

仕方がないので、隣にいる、恐らく同じく寝付けていないであろう源先輩に話しかける



「…源先輩、起きてます？」


「起きてる。おっさん臭が俺の鼻腔に激しい攻撃を仕掛けてきてて全く眠れない」


「ですよね。

てか知ってました？ ヘルプで川立交番から来た警官の一人、翔先輩だったんすよ」


「あー、知ってた」


「え、なんでですか」


「本部長が持ってた資料がたまたま目に入ってな」


「そうだったんすか。
あ、で、その翔先輩のペアっ子にもさっき会ってきたんですけど、めっっっっちゃ可愛かったんすよね」


「翔先輩のペアっ子ってあれか。くらげちゃんか」


「くらげちゃん？」


「その子の名字。海に月って書いて "くらげ" って読むだろ？
まあ俺が勝手に呼んでるだけだけどな。
で、その子が可愛かったと」


「そうなんです！」


「へぇー」


「いやマジなんですよ。今まで出会った子たちの中で、ダントツっす」


「この前合コンした保育士の子たちよりも？」


「はい」


「…マジかよ。
でもそんだけ可愛い警官いたら、全男性警察官が放っておかないだろ」


「いや、でもその子川合の同期なんですけど、川合が言うには、その、くらげちゃん？今まで彼氏出来たことないらしいんすよ」


「めちゃくちゃ可愛いのに彼氏出来たことないってことは、聖子ちゃんみたいな感じってことじゃないの？」


「ちょっと変わってる子でしたけど、藤先輩みたいな強そうな感じは全くしなかったですね」


「……見に行ってみるか」


「おす！」



こうして俺と源先輩は、布団から抜け出して翔先輩とくらげちゃんのいる刑事課へと向かった

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