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改めて、会議はお開きとなった。
各々が席を立って解散する中、ロボロはトントンとAを呼び止める。
「あ、Aちょっとええか。トントンも来てほしいんやけど」
「はい、なんでしょう？」
「あー、インカムやな」
「ご名答。入用やろ、もう用意したるで一緒に来てや」
軍基地の防衛の要とも言うべき監視室は、特段入り組んだ場所に位置している。
幹部でも知っている人物は限られており、今のところ総統であるグルッペンとその右腕であるトントンのみだ。
今回、Aをここへ案内したのはインカムを渡すことが本題ではない。ただのおまけだ。
「ほい、これなインカムいうて遠くのやつとも連絡取れるから。使い方はトントンに聞いてや」
「はい、ありがとうございます」
「で？本題はなんや」
「んふふ、やっぱり気づいとったか」
幾枚ものモニターを背にしてロボロはにたりと笑う。
雑面に隠れて見えないが、トントンにはそう感じられた。
「今日の会議で決まったことに先んじてな、Aに軍内部の見廻りをしてほしいねん」
「というと？」
「モニターだけでは判断しにくい奴が三人おる」
「急を要するならゾムでもええやろ」
「せやねんけどな、これはグルさんからのお達しやねん」
「はぁ？」
ペイジボーイとして認知され始めたAは、悪く言えばそれ止まり。
手合わせの様子やトントンへの忠誠心を見る限り、Aは軍の戦力となり得るとグルッペンが判断した。
だから手っ取り早く手柄を立てさせ否が応でも周りに『戦力である』と認知させようという魂胆だ。
それらをグルッペンから微塵も伝えられていなかったことに、トントンは大きな溜息を吐く。
「それやったら言うてくれればええやん…」
「いやぁ、トントンは内に入れてしまえば結構過保護やからさ、グルさんも黙っとったんちゃう？」
「それは…そうやけど…」
「まぁまぁ、ええ機会やん。
上手に『とって来い』が出来ればええ話やろ」
Aへの完全な犬扱いに物申したいところではあるが、実際Aが犬っぽいのは否定出来ず押し黙る。
実際、グルッペンや鬱を引っ捕らえる姿はさながら猟犬のようだから。
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ハコ(プロフ) - 弥生夏さん» コメントありがとうございます。こういったタイプの主人公くんを動かすのは初めてなので、とても嬉しいです。ゆっくり更新になりますが、気長にお待ちいただけると幸いです。 (2020年6月28日 0時) (
レス) id: ad61983e44 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - かっわいい！高評価あと50回くらい押したい！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月26日 7時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハコ | 作成日時：2020年6月20日 0時
