2.朝から晩まで、晩から朝まで ページ13
「ご主人がいつ寝ているのかが分からないです」
神妙な顔でそう宣ったのは、トントンに拾われ最近やっとトントンのペイジボーイとして周りに認知され始めたA。
見た目は少年であるが、短刀の付喪神である。
そんなAの周りにはたまたま非番であったコネシマと、大量の書類から逃げてきた鬱が煙草片手に座っており、一気に井戸端会議の体を成していた。
「なんやA、部屋一緒なんやろ？
お前小さいし一緒に寝とるんちゃうんか」
「字面だけ見るとトントンが犯罪者に見えてくるのヤバない？」
「部屋はご一緒させてもらってるんですけど、ご主人の部屋って執務室も併設されてるじゃないですか。
何かあったときのためにすぐ起きられるようにしてるのに、ご主人がベッドに横になってる姿を一度もお見かけしたことがないんです…」
しょんぼりと肩を落とす姿が捨てられた子犬に見えてしまい、見えないはずの耳と尻尾も心なしかへたっているように思う。
「執務室のソファとかで寝とるんちゃうの？」
「そう思って何度かこっそり覗いたんです。
ご主人はものすごい形相でペンを走らせていました…」
「あー…多分それ戦後処理が忙しかった時やな」
「え？グルちゃんが書類投げ出してケーキ食べに行った時ちゃうん？」
次々と浮上するトントンの寝不足の原因に、Aは頭を抱えたくなった。
なぜ、ご主人だけがこんなにも身を削らなければならないのかと。
同時に、自分にも何か出来ることはないかと思案する。
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ハコ(プロフ) - 弥生夏さん» コメントありがとうございます。こういったタイプの主人公くんを動かすのは初めてなので、とても嬉しいです。ゆっくり更新になりますが、気長にお待ちいただけると幸いです。 (2020年6月28日 0時) (
レス) id: ad61983e44 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - かっわいい！高評価あと50回くらい押したい！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月26日 7時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハコ | 作成日時：2020年6月20日 0時
