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「はぁ、」
「なんだトントン、まだ仲直り出来てなかったんか」
「……ちゃんとノックしてから入ってきてくれませんかねぇ？」
「ノックはしたゾ。だが返事がなかったから勝手に入らせてもらったまでや」
「……さよか」
ばさりと束になった書類をトントンの執務机に放り投げると、我が物顔でソファに陣取り、にやにやとトントンを見るグルッペン。
その視線に耐えかねたトントンは、書きかけの書類をそのままに渋々グルッペンの正面に座った。
こうなったグルッペンは梃子でも動かない。
「それで？」
「大先生から色々聞いたわ。
ワイに内緒なんはずるいんとちゃいます？」
「ははは、大先生からどこまで聞いたかは知らんがしかし、考えていた通りにならんのは久々やな。
まさかAがああも『武器』としての思考が働いているとは思わんかった。
付喪神というのはみんなああなんか」
「そんなんこっちが知りたいわ」
「我ながらいい作戦やと思ったんやけどなぁ」
やはり結局はグルッペンの掌の上で良いように転がされていただけなのだが、しかし噂が残る以上どうにかしないといけなかったのは事実であったから、トントンはあまり強くグルッペンを諫めることが出来なかった。
だからこそ目の前のこの男はにやにやとトントンを眺めているのだが。
「一週間」
「ほう？」
「一週間経った今でも、まだ来ぉへん」
「謹慎とは言ったが、行動制限は課してなかったからな」
「他の奴らんとこには行っとるみたいなんや。
なんなら寝床はエミさんとこやし」
「そういえば俺も見かけたなぁ」
「……Aには難しかったんやないか、って思い始めてん」
言葉を続ける毎に普段のトントンからほぼ見られない悲壮感がひしひしと伝わってくる。
そんな様子にグルッペンは苦笑をひとつ溢して、ちらりと執務室の入り口を見た。
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ハコ(プロフ) - 弥生夏さん» コメントありがとうございます。こういったタイプの主人公くんを動かすのは初めてなので、とても嬉しいです。ゆっくり更新になりますが、気長にお待ちいただけると幸いです。 (2020年6月28日 0時) (
レス) id: ad61983e44 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - かっわいい！高評価あと50回くらい押したい！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月26日 7時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハコ | 作成日時：2020年6月20日 0時
