青熊の章〜前編〜 ページ2
「アオイちゃんおはよう！これ持ってって頂戴な〜、今朝取れた野菜！」
「お！アオイちゃん今日も元気やのー」
「あ、アオイお姉ちゃんだ！一緒に遊んで！！」
「あ、翔太だけずるい！私も！！」
「こら！ふたりとも勝手に行かない！！」
「はいはーい！」
彼女の名は熊谷 葵。同じ町に住んでる住人達からは愛称としてアオイちゃん、アオちゃんなどと呼ばれている。
そんな彼女はよろず屋なるものを営んでおり、庭の掃除から子守り、荷運びまであらゆる仕事を請け負っている。そのため彼女は住人達から人気がある。もちろん、その人柄の良さもあるだろう。
「中野さんおはようごさいます！わ、こんないい野菜もらっていいんですか！？」
「いいのよ〜！アオイちゃんには色々お世話になってるからね！」
「わー！！ありがとうございます！美味しくいただきます！あ、加藤さんどうも！腰はいかがですか？」
「アオイちゃんが持ってきてくれた軟膏のおかげでもうピンピンしとるわ！ついでにくれた薬も飲み始めてだいぶ体調良くなったしな！まだまだ若いもんには負けんぞ！がーはっは！！」
「なら良かったです！また持ってきますね〜！お、翔太くんに芽衣ちゃん！夕方までには仕事終わるから待っててなー」
「やだ！今遊びたいの！！」
「お姉ちゃん仕事いっちゃいやー！！」
「だめでしょ！！お姉ちゃん忙しいんだから！！！アオイちゃんごめんなさいね、うちの子が...」
「いえいえ大丈夫ですよー、フッフッフッ...二人がちゃんといい子で待っててくれるならこの飴ちゃんをあげよう！」
「飴ちゃん！！！うん！待てる！」
「私も待つ！」
「うんうん、ふたりともエライ！！そんな二人には、はい、どうぞ〜！！ちゃんとお母さんの言うことも聞くんよ〜」
「わかった！」
「お仕事頑張って！」
「ありがとねアオイちゃん、ホント助かるわ〜。ほら、ふたりともちゃんとお礼言う！」
「「ありがとう！！！」」
「いえいえ、どういたしまして〜！なるべく早く終わらすからー！」
そういって軽い足取りで仕事場へと足を運んでいく
「今日はどんな依頼がくるかな〜！」
続く
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カイアス | 作成日時：2022年7月23日 9時
