その4 ページ14
漫画を閉じた二 宮はスッと立ち上がり、慧を見る。
「に、二 宮先輩...? 」
騒いでいた慧がピタリと止まり、二 宮を見ると彼女は何も言わずに慧の手を掴み自分の胸に導いた。
二 宮の小さな胸の感触が慧の手に伝わる。
「二ノ、何してんのっ!? 」
隣で驚いている相 葉を無視して慧に話し出した。
「さっき言いましたよね? ちっさいとか関係ないって...そういうやましーところにばっかり目がいくからタカに興味もってもらえないんじゃないんですか 」
「うっ... 」
「コンプレックスがあるなら自分にしかない魅力を見つけてそれをアピールすればいいだけですよ 」
「先輩..._____ 」
いつもは自分のことを毛嫌いし、冷たい態度をとってくる先輩の真剣な眼差しに慧は心奪われた。
「ありがとうございます。私間違ってました...ちゃんと自分が持ってるものでたかぎを振り向かせてみせます! 」
先程までしょげていた慧は、自信ありげな表情で笑った。
(二ノのやつ...良いこと言うじゃん)
笑顔になった慧を見つつ、相 葉が関心した矢先...
「あ、伊野尾。もう一つ言うことがあります 」
「ほぇ?なんですか、先輩 」
「一緒にお風呂とか目の前で着替えとかでアピールするのは邪道です。本当に好きな相手を振り向かせたいと思っているのなら...
全裸で彼のベッドに侵入するくらいの大胆さが必要ですよ 」
「んぶっ!! 」
相 葉は飲んでいたコーヒーを吹き出した。
「え、どういうことですか... 」
「風呂場で裸になるのも着替えで服を脱ぐのも当たり前のことです。でもいざ全てを終えて寝ようとベッドに行くとそこには一糸纏わぬ伊野尾の姿...それを見たタカは自分の理性を制御できずにそのまま伊野尾と共にベッド・インすること間違いなしです 」
「な、成程...わ、私たかぎのためなら一肌でも何肌だって脱ぎますっ//// そうとなったら準備しなきゃ...先輩、今日はありがとうございました! 」
「ちょっ...伊野尾っ!? 」
相 葉が止める間もなく、慧はペコリと頭を下げたあとそそくさと店を出た。
「もう行っちゃった... 」
唖然とする相 葉の横で悪戯っ子のような笑みを浮かべる二 宮がいた。
「いやぁー “可愛い後輩“の相談に乗ってあげるのって気持ちいいですね、相 葉さん 」
「二ノ...ほんとにそう思ってるなら次会う時はもう少し可愛がってあげなよ... 」
その夜、高木の寝室からは悲鳴が上がったのだった。
end
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(名前)まお(プロフ) - やまあり描いてほしいです! (2019年12月9日 23時) (レス) id: 3be28c5250 (このIDを非表示/違反報告)
蟻岡大貴(プロフ) - いつも拝見させてもらってます、どれも可愛らしく胸を打たれるモノばかりです!ありやま、楽しみです (2017年5月14日 16時) (レス) id: 5971eb2c6f (このIDを非表示/違反報告)
もろ(プロフ) - やぶとめさん» いえいえ(^^)私もやぶひかの番外編仕上げたかったので出来上がるまで楽しみにしていてくだされば光栄です(´∀`*) (2017年4月4日 9時) (レス) id: 42c5664aeb (このIDを非表示/違反報告)
もろ(プロフ) - いちごみりゅくさん» ありがとうございます!!黒了解です(^^) (2017年4月4日 9時) (レス) id: 42c5664aeb (このIDを非表示/違反報告)
もろ(プロフ) - にっくさん» いつも読んでくださりありがとうございます!了解しました(b゚v`*) (2017年4月4日 9時) (レス) id: 42c5664aeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もろ | 作成日時:2017年3月6日 18時