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何年も放置され、廃墟と化した寮の中に入る。
辺りは薄暗く、中に入っても人が生活している感じは全くしない。
本当にここに伊野ちゃんがいるのかな...
懐中電灯で薄暗い空間を照らしながらスタスタと歩く松岡くんの後ろを着いていくと、ある場所で足が止まった。
「松岡くん、どうしました？」
薮ちゃんが尋ねると、松岡くんは懐中電灯で床を照らした。
「何だこれ... 」
光くんがいち早く床の変化に気づき、目を丸くする。
照らされた床を確認すると、
「扉...？ 」
その部分だけ取っ手が付けられており、開けるようになっていた。
「松岡くん、これは... 」
「...例の被害者が襲われた時、使われた場所だ 」
こんな閉鎖された空間で何人もの男に酷いことをされた被害者の気持ちを考えるととても心が痛い。
俺たちはしばらく黙っていたけど、
「ここに伊野尾ちゃんが... 」
山田がポツリと呟いた言葉に松岡くんは静かに頷いた。
「お前ら、ここに小僧がいる確証はないが...この先、何があっても覚悟しろ。伊野尾を助けることだけ考えとけ 」
俺たちは息をのみ、静かにコクコクと頷いた。
ギィィィ...と古びた音を立てて扉が開く。
薄暗い寮全体より、更に暗く音も聞こえないその空間にゆっくりと俺たちは入っていった。
長い、長い廊下を越え、着いたその先にはもう一枚扉があった。
俺たちは覚悟をその扉をゆっくりと開いた。
扉を開き、俺たちの目に入ったその先には..._____________
「伊野ちゃんっ！！！！」
薄暗い部屋の中に灯る明かりに照らされた白い体。
余計なものが一切置かれていないその空間にポツンと置かれたベッドの上で力なく横たわるその人物は、
紛れもなく俺たちがずっと捜し求めていた人物だった。
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ぽんた(プロフ) - 大好きなお話です！完結いつまでも待ってます！ (2021年12月30日 16時) (
レス) id: 26174ade27 (このIDを非表示/違反報告)
もろ(プロフ) - 由利香さん» 待っていてくださり、本当にありがとうございます。最後まで頑張りますね！ (2021年3月8日 22時) (レス) id: 961faf5e6b (このIDを非表示/違反報告)
由利香(プロフ) - 応援しまくります（ ; ; ） (2021年2月22日 23時) (レス) id: efc7aaf80d (このIDを非表示/違反報告)
もろ(プロフ) - 雫さん» 本当に優しいお言葉ありがとうございます...！力になります(T_T)必ずこの作品は完結させたいと思っておりますのでこれからもよろしくお願い致します (2020年9月20日 1時) (レス) id: 0e9e1c0fa5 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - お忙しい中更新有り難うございます。伊野尾さんが学生の頃の卒業間近の慌ただしい時を思い出しますね。お話の途中で書くのを辞めてしまわれる方も多い中、書き続けようと思って下さるだけでも嬉しいです。遅くなっても待ってます。就活その他諸々頑張って下さい。 (2020年9月15日 9時) (レス) id: 7c8e159fd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もろ
| 作成日時：2020年8月29日 20時
