キュウ ページ36
「光ぅ、ありがと〜 」
ギンガムチェックのフレアワンピースを着た慧が姿見の前でくるりと回り、スカートを翻す。
ブラも付けてもらい、髪も綺麗にセットされた慧は来た時とは別人のような格好になっていた。
「もう、一つの服決めるのに一苦労だよ... 」
光は呆れたように言うが、その顔は何かを達成したかのように清々しい。
「ごめんね？ 」
「ううん、可愛いよ 」
自身がセットした慧のふわふわな髪に触れながら光は笑う。
そんな光はまるで慧の姉のように思えた。
慧も自然と笑顔が溢れる。
「...おふたりさん、いい感じになってるとこ悪いけど一応俺もいるから 」
二人をじっと見る薮が声を上げた。
「やぶぅ、どお？ 」
スカートの裾をつまみながら言う。
「うん、可愛い。 あとちょっとでパンツが見えそうだ 」
「やぶぅのえっち 」
冗談を言う薮をさっきとは違いやんわりと蹴る。
「冗談だって！ 高木は喜ぶと思うぞ、自分のために一生懸命なお前に 」
「そうかな…//// 」
大好きな高木の顔を思い浮かべて慧は一人照れた。
「その服、伊野ちゃんにあげるから 」
「え、いいの？ 」
「うん！ 買ったはいいけど一回も着たことなかったし...伊野ちゃんが着た方が似合ってるよ 」
「あ、ありがと光...何から何まで 」
「ここまでしてあげたんだから、高木とめいいっぱい楽しんで来なよ？ 」
「は〜いっ 」
元気に返事をする彼女を見守るように薮と光は顔を見合わせて微笑んだ。
「じゃあ、そろそろ帰るね。 今日はありがとう 」
「いいよ、また学校でね 」
「うん！ またね〜 」
ワンピースと髪をふわふわと風になびかせながら慧は帰っていく。
「光 」
慧が帰ったあと、薮はすぐさま光の名前を呼ぶ。
「なに？ うわっ...！ 」
光が薮の方を向くとぎゅっと抱きしめられた。
「ど、どうしたの...//// 」
「俺はさ、お前も似合うと思うよ 」
「えっ 」
「ワンピース、今度着てみろよ。 俺だけの前でいいからさ。 光に似合うの一緒に選ぼう？ 」
「...うん/// 」
光が薮の腰に回すと、自然とお互いの唇が重なった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 583人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もろ(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます。パスワードは下にヒントがありますのでそれを見て解いてください。どうしてもわからない場合はメッセージでお答えします！ (2017年3月28日 14時) (
レス) id: 42c5664aeb (このIDを非表示/違反報告)
ひな - パスワードを教えてください これからも頑張ってください (2017年3月28日 12時) (レス) id: 39f411514f (このIDを非表示/違反報告)
wz6ez8eudp4neba(プロフ) - パスワード教えてください！すごくおもしろいです (2017年2月25日 10時) (レス) id: 165d1dc76f (このIDを非表示/違反報告)
もろ(プロフ) - 橙+紫さん» ぜひ出したいと考えています！出せるように更新頑張ります！ (2017年2月14日 1時) (レス) id: 42c5664aeb (このIDを非表示/違反報告)
橙+紫(プロフ) - いつも楽しく見させて貰っています。少し質問なのですが圭人君や裕翔君、知念君は出てこないんでしょうか？ (2017年2月13日 12時) (レス) id: 1b3b627a2d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もろ
| 作成日時：2017年1月23日 20時
