【短編集】Imitation (ページ43)

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『毎日樹を見たいの』

『そのための、これ』

「いや、Aは俺に直接会えんじゃん」

「だから良くない？アクスタ買わなくても」

『だーかーらー！』

『樹忙しいから毎日は会えないじゃんって、』

「俺 Aちゃんに呼ばれたら飛んでくるけど？」

「なんなら、一緒に暮らしてもいいし」

『樹......そんなに今私にかまってほしい......？』

「いやいや気引くための冗談とかじゃないから」

「これは、ガチ、マジ」

永遠にリロードのマークを押していた手が止まる。

『ホントに？』と未だに俺のこと疑ってるA。

だから本当だってば。

「いずれ言おうと思ってたことだし」

「それが今のタイミングだった、ってだけ」

『え......嬉しい......！』

いえーい！と俺に抱きつくA。

よし。Aは絶対同棲で頭がいっぱいのはず。

アクスタ戦争から離脱させるなら、今だ。

「一緒に暮らすなら、アクスタ要らないよね」

「はい、だからスマホしまって」

『いや、それとこれとは話が別』

『私はまだまだ戦うよ？』

「も〜〜なんでなの！！」

アクスタに負ける本人ってなんなんだよ！！

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