【短編集】Imitation (ページ4)

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# 似たもの同士 Yugo Kochi ページ4

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(高校生設定)

「 Aーー！いるーー？」

『はいはい、居ますよ～！』

「帰ろーーー！！」

放課後、一緒に帰るのは彼氏......ではなく......

幼稚園からの幼馴染でもあり

隣の隣のクラスにいる髙地優吾。

サッカー部が休みの日はいつも

優吾が誘ってくれて二人で帰っている。

『今日珍しいね、サッカー部休みなの』

「あーサボった」

『は？』

「めんどかったから体調悪いって言ってサボった」

優吾はこういうところがある。

普段は真面目でなにかと頼られがちだけど

ふとした時に悪い子ちゃんが出るというか......

まあそういうところがなんやかんや好きで

一緒にいて面白いって感じるんだけどね！

『お前さぁ......笑』

ぽろっと漏れてしまったこの一言。

あるじゃない、こう無意識に口が悪くなること。

ましてや相手は幼馴染、気も許しますよ。

「ねぇ！お前って呼ぶのやめて！」

「レディーなんだからちゃんと名前で呼んで！」

『も～～面倒臭いなぁ......笑』

でもそれを許さないのが優吾。

母親みたいに「ダメでしょ！」なんて言ってる。

こういうところは小さい時から変わらない。

「お前そんなこと言ってっから彼氏できねぇんだよ」

ちょっと待て、ちょっと待てよ髙地優吾。

私今聞き逃さなかったからな.......！

『優吾もお前って言ってんじゃん』

「だはは！！ホントじゃん！！」

ダサ～俺！って笑ってる優吾。

その眩しいくらいの笑顔も昔から変わらない。

「ま～～似たもの同士ってことじゃん？」

『なにそのまとめ、やなんだけど笑』

「幼馴染だし似るのは仕方ないでしょ」

『うわ～またこういう時に限って幼馴染出す！』

「なんだよその反応笑」

二人でケラケラ笑いながら帰る道。

ふと幼稚園の頃を思い出した。

優吾と2人、手を繋いで帰った記憶。

その頃から今までこうして隣にいてくれてるのは

当たり前じゃないんだなぁと思うと同時に

また何十年経っても、笑ってバカやって

この道を一緒に帰るような仲でいたいなと思った。

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