【短編集】Imitation (ページ11)

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「その4、その人はどんな人？」

『どんな人！？ざっくり聞くね... 』

『優しくて芯のある人です』

「顔見たい」

『 ......ほら、この人』

「ほぉん...... 」

『多分まいは仲良くなれる』

「いや、仲良くする気更々ないんで... 」

『えぇ？結構まいに会うの楽しみにしてるよ？』

彼の写真を見た時から明らかに口角が上がってたけど

『会うの楽しみにしてる』でさらに上がった。

もうね、嬉しそうなのダダ漏れ。

「仲良くする気更々ない」って

ニコニコ言われても全然説得力ないのよ。

「最後ね」

「彼は、Aのこと守ってくれる人？」

『もちろん、守ってくれてるよ』

「その言葉を聞いて、決めました」

「 ........合格で！」

『いやもう、誰目線のなんなの笑』

勝手に審査して勝手に合格させられてたわ。

よかったんだけど、何目線で審査してたの？(笑)

「今度うちに呼んでよ！」

『えぇ、遠慮しちゃわないかな？』

「弟が会いたがってるって引きずり込んで！」

『引きずり込む......笑』

会えるの楽しみ！なんて胸の前で手を組んでる真都。

瞳は恋した乙女みたいにキラッキラしている。

会ったことないのにもう彼の虜らしい。

二人揃って彼の虜になってしまっているあたり

あぁやっぱり同じ血が流れてるんだなと思った。

「あっ、そうだ！名前は？」

『名前？ "蓮"だよ』

「蓮くん！へ〜名前までかっこいいじゃん！」
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