【短編集】Dynamite (ページ17)

今日:45 hit、昨日:40 hit、合計:123,877 hit

# 空振り三振 Taiga Kyomoto ページ17

.
.
(あなたside)(大学生)

「ねえねえ」

『はい？』

「 Aさん、だよね？」

『そうですけど.... 』

誰だ？

正直、顔も見たことあるか怪しいくらい。

「俺、英語のクラスが一緒の、京本です！」

『あぁ、名前だけは.... 』

出席確認の時、「京本」という苗字は

割と珍しいから聞いた記憶はある。

でも、顔見たの初めてだな。

こんな美形、うちの大学にいたんだ。

「あの、今日一緒にランチとかどうですか？」

『めっちゃ急』

「思い立ったら即行動！なんで！」

目をキラキラさせてグッ！とポーズをしている。

すごい、すごいポジティブだな。

どこからその自信が湧いてきてるんだ？

『いや、でも.....今日初めて喋ったし...... 』

『初対面でいきなりってのは』

あからさまにシュンとする京本さん。

その数秒後、ヤベッ！というような表情に変わった。

「また、明日出直しますね！！」

「じゃ......失礼しました！！！」

『あっ、え...... 』

って、明日も来る気満々なんかい！！！

...

(京本side)

「 .....って感じ」

樹「はぁ...... きょも、それはダメよ...... 」

「エッ、」

樹「明確な理由ある訳じゃないけど、20点」

「えーーー」

でも、「好きな子へのアプローチ法」って

樹に教えてもらった通りにやったのに。

・さりげなく話しかける

・まずは名前と顔を覚えてもらう

・最初はランチから

全部やってんじゃん！なのにダメなの！？

樹「出会って1分でランチ誘わないで」

樹「もうちょっと世間話してから誘うの」

「それ先に言ってよ！」

樹「きょもでも分かるかなって思ったの！」

この後

・もうちょっと距離縮めてからランチに誘う

・2回目は慎重に！

の2点を追加された。

.