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それぞれの出会い ページ1

yt side

取引先を回って直帰のはずだったのに、トラブルがあって会社に戻らなければならなくなった。

定時を少し過ぎた時刻、夕食兼夜食を調達しようと会社近くのカフェに立ち寄った。

うちの会社は簡単に言うとベンチャー企業でまだ若い会社だ。飲食店などのコンサルティングなども手がけて実はこのカフェは、俺が入社してはじめて携わった案件だったりする。


テイクアウトでコーヒーとサンドイッチを注文したのだが……
テラス席に見知った顔が…


さて、問題です。

上司のデート現場に遭遇してしまったらどうすべきか?

1.見て見ぬふり
2.何事もなかったように立ち去る
3.出来るだけ早く!

気付かれないように、カウンターに隠れるようにして待っていた。


「おぅ!裕翔!!」

あぁっ…そうだ!
俺は人より少し背が高いのを忘れていた。
目立つのだ。

薮くんがニコニコと手を振って手招きしている、これは無視できない…

意を決して、薮くんの席に向かう。
やっぱり見間違いではなかった。
遠目でもキレイな人だと思ったが、近くで見ると物凄い整った顔をしている。
全身黒でシンプルなファッション、メイクはしてなさそうなのに、すっと通った鼻筋と綺麗な形の唇。

やっぱり彼女かな?羨ましすぎるぞ、薮くん。

上司ではあるが、何故か社風で"くん"付けで呼んでいる。薮くんの人柄もありプライベートでも仲良くさせて貰ってはいるが、もちろん外ではちゃんとわきまえている。

「お疲れ!いま帰り?」

「いえ、これから社に戻ります。」

「えーっマジか、何かあった?」

心配そうに言いながら、向いの席を進めてくる。
いやいやいや、彼女さんの隣なんですけどーっ(汗)

「しっ、失礼します。」

とりあえず、スーツの内ポケットから名刺を取り出してご挨拶。

「薮さんと同じ課の中島と申します。」

「…やまだ…です。」

少しオーバーサイズの服なのか、いわゆる萌え袖から覗く可愛らしい手。
両手でちゃんと受け取り、ぺこりと頭を下げる仕草がかわいらしい。
山田さん…名前は普通なんですね。
と心の中でつぶやく。


「大学の後輩。」
コーヒー片手に、ニコニコとこちらを見てる薮くん…絶対ちょっと楽しんでるな。

「あ〜、そうなんですか!」

得意の営業スマイル。

気まずい……さてどうしたものか。

・→



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Mizuki(プロフ) - このお話好きです!  (2022年6月25日 20時) (レス) @page18 id: e4dddfb1f4 (このIDを非表示/違反報告)
ちー。(プロフ) - おうじろうさん» 応援してます!!! (2020年6月21日 23時) (レス) id: fdf3240231 (このIDを非表示/違反報告)
おうじろう(プロフ) - ちー。さん» 読んでくださってありがとうございます。週一更新出来るように頑張ります。 (2020年6月21日 22時) (レス) id: 499cfd1f77 (このIDを非表示/違反報告)
ちー。(プロフ) - 初めまして。すごく続きが楽しみです!更新頑張ってください! (2020年6月19日 21時) (レス) id: fdf3240231 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おーじろう | 作成日時:2020年6月15日 0時

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