優しい嘘 ページ10
A「あ…えっ…えーっと…
気のせいかも！！笑」
傑「そうか…すまない。
私は人の顔と名前を覚えるのが苦手なんだ…」
A「いやいや！！
こんなパッとしない顔、覚えられなくて当然！」
傑「そんな事ない。綺麗な顔だよ。」
A「…え」
優しい顔でそう微笑む傑君。
危険だ…この人の優しさは…！
普通の女の子だったら、1発で落ちてる。
傑「そういえばさっき
先生から聞いたと思うけど…
君はここにスカウトされてる。
どうするか決めるのはAだけど
ここに通うつもりはあるの？」
A「私は、弟の学費と生活費を
稼がないといけないの…だからそれは難しいと思う。」
傑「学費と生活費か…
でも、今はAも学校に通いながら
バイトしてるんでしょ？
それなら、高専の方が生活は保証されてるよ」
A「え？」
傑「術師は学費免除
衣食住も保障されてる。
恐らくだけど、Aをここに留めておく為なら
弟さんの生活も保証してくれそうだけどね…」
A「…！？」
私って、そんなに貴重なの？
というか、そんなに美味しいお話あっていいのか…
傑「それに、もし任務をこなせるようになれば
お金も入る。バイトもしなくてよくなるね。」
A「それは…通わない理由がないね！」
何だかよくわからないけど
こんないい話は二度とない気がする！
チャンスを逃すな私！
傑「ははっ…まぁ、そこだけを
考えるならって話だけど。」
A「うーん…
自分の人生にこだわりはないし
薫が不自由なく生活できれば、それでいいかな。
凛に会えなくなるのは寂しいけど
一生会えなくなるわけじゃないし
きっとわかってくれる。」
傑「家族想いで、優しいんだね…」
A「…そう？
でも傑君も、優しいよね。」
傑「え？」
A「私、色々あって男な人が苦手なんだけど
傑君は最初からずっと
優しくて気遣い上手で…一緒にいて心地いい。
こんな風に思えたのは初めてだよ。」
傑「…！？」
私がそう言うと
傑君は何故か後ろを向いてしまった。
A「悟君も
傑君とはまた違った雰囲気で、話しやすい。
こちら側に緊張させない空気を作るのが上手だよね。」
今まで男の人は避けるようにしてたけど
そんな必要もないのかなって思えた…
出会ったばかりの人にここまで
心を開けるのは初めて。
傑「そ、そうだな…
そう思ってくれてたなら、よかった。」
A「うん。」
傑君は振り返らず
私に背を向けたままそう言った。
こうして私は、この日をきっかけに生活が一変した。
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鈴(プロフ) - 特級が特急になっててとても速そうな呪霊になってます。 (10月28日 16時) (
レス) @page9 id: 79bb132620 (このIDを非表示/違反報告)
葉っぱ - 硝子が梢子になってます。 (10月13日 5時) (レス) id: 1862bc29bb (このIDを非表示/違反報告)
音(プロフ) - めるるさん» 教えていただきありがとうございます🙇♂️ (10月11日 19時) (レス) id: 46806aece3 (このIDを非表示/違反報告)
音(プロフ) - 紫月ととさん» 教えていただきありがとうございます🙇♂️ (10月11日 19時) (レス) id: 46806aece3 (このIDを非表示/違反報告)
紫月とと - オリフラ立っちゃってます🙇♂️ (10月11日 18時) (レス) id: 825ca3aced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音 | 作成日時：2023年9月28日 11時
