第48話:終章 ページ49
しばらくして。
東都水族館の中の電気が復旧されると、救急車やパトカーのサイレンが辺りに響いてきた。警察のヘリ空から近づいてくる。
ゴンドラから救出された客に紛れ、Aは観覧車の麓に向かっていた。通路はブルーシートの上にいる怪我人やはしご車で混雑しており、その人混みを掻い潜りながら進む。
『秀さん、離れちゃったけど大丈夫かな…ゼロさんに捕まってなきゃいいけど』
ホイールが停止したあと、コナンと赤井、そしてAはそれぞれ別の場所に降りることにした。周囲の人目を避けるためだ。
進み続けると本来観覧車があった場所にたどり着く。ライフルを探している赤井もこの辺りにいるかもしれない。
『げっ、』
「！」
目の前にいた男に思わず素っ頓狂な声が出る。
男……安室はAに気づき、近づいてくる。人混みに阻まれて逃げ場がなかったAはあっという間に距離を詰められた。
『えっあのちょっとごめんなさいお客様あの私誰かを探してきたとかそういう訳では』
「……Aさん」
『ハイッ……』
崩れる足場の中での出来事を思い出して少し気まずくなっていたAは両手で壁を作っていたが、安室は容赦なく詰め寄り顔を見た後、その手を取る。とても優しかった。
「……無事で、よかったです」
ポアロの店員をしている時とは違う、苦しそうで、でも優しい微笑みをそっと浮かべていた。
『……その節は…ご心配おかけしました…本当に…
…って、貴方も怪我だらけじゃないですか！あっちで手当してますから、一緒に行きましょう』
彼の怪我は当然の如く心配だが、このままここにいては赤井と遭遇してしまう。
そう考えての言動である。
「そうですね……
……！」
『(うげっ!!)』
歩きだそうとした安室がピタリと停止してすぐ横の樹木を見ていた。嫌な予感がしてAも同じ方向を見ると、木の影に赤井が立っていた。
二人の目が合い、睨み合う。
「……」「……」
『ﾋｴ…』
Aは二人の間でどう対処したものかとドギマギしていた。
「……フンッ！」
『わ、あの、ちょっとぉ！？』
安室の方が先に視線を離したと思うと、Aの手を引きそのまま歩き出す。
Aは引っ張られたことに驚きつつも、振り返って赤井を見た。赤井はそれを見越していたようにフッと微笑み、
「…家で待ってる」
そう口を動かして木立の中に消えていった。
『…はいはい』
Aもそっと微笑み返し、再び前を向いた。
(ホラ、Aさん！手当してくれるんでしょう！)
(わかったわかった分かりましたから手を離して!!)
閲覧ありがとうございました。
残念ながらバイトの夢主に労災保険はおりません。笑うところです
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緑那(プロフ) - さくらさん» ヒュ〜〜〜〜〜〜〜〜全裸待機 (2018年11月2日 7時) (
レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 緑那さん» ウレジイ〜！！！！！！！！りょくぴあいしてる新しいのもちのロンカクシ今までの今度まとめて載せとくわｳｫｲｪｲ (2018年11月1日 13時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
緑那(プロフ) - 東都水族館の制服着た神崎さん想像するだけでもう頬が！！！頬が！！！！今度かいて！！！！！ (2018年10月31日 6時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - まぁさん» わ〜〜ありがとうございます〜！！！！バリバリと書いて参ります！！ (2018年8月26日 22時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - なるほどです(*´ω｀*)ありがとうございました。楽しみにして居るのでこれからも頑張って下さい 。 (2018年8月26日 22時) (レス) id: bc142c419e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2018年4月28日 11時
