第39話 ページ40
ゼロさんから離れ、いくつかの階段を上ったところで通信機に手をかけた。
『……秀さァん!通信機のことバッッチリ疑われてましたよ!!絶対ゼロさんの前で使おうとしないでくださいね!?』
《成程、応答しなかったのはそのためか……初めから彼と距離をとればよかったと思うんだが》
『普通あんなとこに1人で置いておくわけには行かないでしょ!』
まあ確かに!?二人とも平然と置いてったもんね!?信頼してるからっていえば聞こえはいいけどちょっと酷だと思わない??
《それより、ヤツらが来たぞ…》
えっ嘘!!?
声を出すまもなく通信機からヘリコプターのローター音が聞こえてきた。
《……只のヘリでなく軍用、それも最新鋭の型だ。ヤツら一体何を……》
その時、
バチンッ……と音をたて、電気が消えた。
『!!』
なにこれ、停電!?
こんなタイミングで停電だなんて絶対におかしい。そもそも昨日照明の点検を皆でしたばかりだ。
恐らく誰かの作為的な工作によるもの─────
『!……この停電、あの人達が仕掛けたんだ!!』
《だろうな……園内も、水族館以外の全ての照明が消え去っている。地上は闇に包まれたも同然だ》
『水族館だけ……!?』
私は先輩から聞いた話を思い出した。水族館エリアはリニューアルする前からあった施設で、他のエリアからは別電源から供給されていると。
『そんなの、停電で混乱したお客さん達は水族館エリアに集まるに決まってるじゃない!!きっと園内中がパニックに……!!』
Aは蘭や園子、それに探偵団の子供達のことを思い浮かべた。さぞや混乱していることだろう……。
『そうだ、爆弾、』
これ、ゼロさん絶対大丈夫じゃないよね!?
爆弾解除しようにも、こう視界が奪われていては能力があろうと無かろうと関係ない。きっと相当苦戦しているだろう……
こんな所なんだから懐中電灯の一つや二つ、きっと置いてあるはず!非常灯もついたし、とりあえず壁伝いを探してみよう。
ヘリのローター音が、ここから直に聞こえるくらい接近していた。バリバリと耳障りな音を立て続け、どんどん大きくなる。
《……!!まさかヤツら、ゴンドラごとキュラソーを連れだすつもりか!?》
『どういうことですかそれ嫌な予感しかしないんですけど!!?』
思わず耳を疑って通信機に手を当てる。
秀さん曰く、ヘリコプターの機体下部からアームが出てきて、ゴンドラを掴もうと迫っているということだ。
…そ、それってつまり……
(UFOキャッチャーじゃん!!!)
(絶対お前言うと思ったぞ)
閲覧ありがとうございました。
残念ながらバイトの夢主に労災保険はおりません。笑うところです
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緑那(プロフ) - さくらさん» ヒュ〜〜〜〜〜〜〜〜全裸待機 (2018年11月2日 7時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 緑那さん» ウレジイ〜!!!!!!!!りょくぴあいしてる新しいのもちのロンカクシ今までの今度まとめて載せとくわウォイェイ (2018年11月1日 13時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
緑那(プロフ) - 東都水族館の制服着た神崎さん想像するだけでもう頬が!!!頬が!!!!今度かいて!!!!! (2018年10月31日 6時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - まぁさん» わ〜〜ありがとうございます〜!!!!バリバリと書いて参ります!! (2018年8月26日 22時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - なるほどです(*´ω`*)ありがとうございました。楽しみにして居るのでこれからも頑張って下さい 。 (2018年8月26日 22時) (レス) id: bc142c419e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年4月28日 11時