第35話:喧嘩の仲裁 ページ36
《……。……!!》
《…………!》
耳元からは先程から例の二人の怒鳴り合う声が聞こえるが、それに耳を傾ける余裕が無いのと自分の吐息とでほとんど頭に入ってこなかった。
駆け足にはそれなりに自信があるので、気づけば1番上まであと階段ひとつのみとなった。やったね私足はやぁい
『ッハァ、ハァ……ゲホゲホ』
いまさらだけど、私がコナンくんに電話をかけさせた理由を説明しとこう。
秀さんの携帯はいつもマナーモードにしていた。コナン君の電話で振動に気づけばきっとゼロさんと殴り合いの途中でも一瞬くらいは気を取られる。で、ゼロさんがそこを狙ってくれれば拮抗していた形成が崩れて殴り合いが終わる!!やったね!!
(秀さんにはちょっと申し訳ないけど)これが私の理想!!さぁて現実はどうかなあ!?
2人の姿がなんとか見えないかと上を見れば、花火で彩色に彩られた夜空が少しだけ見える。
───────ドッ、ドオォン……!!
『っ!そこね……!!』
頂上からタックルしたらしいゼロさんと、タックルされたらしい秀さんが数メートル上から落下してきた。作戦は成功したらしい。このチャンスを逃すわけには行かない……!
停戦させるべくそこに向かって再び駆け出した。
……
「……ど、どこだ!?」
通路に背中を叩きつけた痛みをなんとかこらえながら、安室はふらりと立ち上がる。
赤井の姿が見当たらない。
そのとき背後でバチバチと音がした。振り返れば赤井が頭上を目掛けてキックを繰り出してくる。咄嗟に両手で防ぐが即座に顔面に蹴りを入れられ、声を上げて床に倒れた。
「ぐはっ……!!」
だがすぐ体を起こして赤井に飛び込む。攻撃をかわしてパンチを繰り出すと顔面に当たる。合掌。
ふっとばされて壁に背中をつけた赤井にすかさず次の攻撃を食らわそうとすると、懐に入られた安室の胸や腹に赤井の拳がめり込んだ。
よろけてフェンスの向こう側に落下しそうになったところを、赤井が胸ぐらを掴んで引き寄せた。
「もうよせ…!!」
安室はそんなことはお構い無しとでも言いたげにキックを相手の腹に食い込ませた。赤井がぐっ、と声を出して後ろによろめく。
「……チッ、」
「…もう降参ですか?さあ、第二ラウンドへと……!!」
『ス、トォォップ!!!』
「!?」「!?」
ファインティングポーズを取ろうとした自分と舌打ちをした赤井の間に、誰かが両手を広げて割って入ってきた。東都水族館のスタッフの制服を着ている。
一瞬誰だかさっぱりわからなかったが……この髪色には見覚えがある。あの少女だ。
(……Aさん……!?)
(ハァ、ハァ…)
閲覧ありがとうございました。
残念ながらバイトの夢主に労災保険はおりません。笑うところです
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緑那(プロフ) - さくらさん» ヒュ〜〜〜〜〜〜〜〜全裸待機 (2018年11月2日 7時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 緑那さん» ウレジイ〜!!!!!!!!りょくぴあいしてる新しいのもちのロンカクシ今までの今度まとめて載せとくわウォイェイ (2018年11月1日 13時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
緑那(プロフ) - 東都水族館の制服着た神崎さん想像するだけでもう頬が!!!頬が!!!!今度かいて!!!!! (2018年10月31日 6時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - まぁさん» わ〜〜ありがとうございます〜!!!!バリバリと書いて参ります!! (2018年8月26日 22時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - なるほどです(*´ω`*)ありがとうございました。楽しみにして居るのでこれからも頑張って下さい 。 (2018年8月26日 22時) (レス) id: bc142c419e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年4月28日 11時