第13話 ページ14
『う〜ん……やりますねえ…』
「……ふん」
立ち上がって射撃の腕を褒める。赤井はほんの少しだけしてやったり顔をして、ライフルを持ち上げた。そうして激突した中古車の方を見やると、即座に顔を顰めた。
「!……まずいぞ」
『え?……あ゛っ!!』
タンクローリーが中古車に激突された衝撃で徐々に壁の外に押し出されていたのだ。身一つではどうすることもできず、破壊された壁の外に中古車もろとも追いやられて落下した。合掌。
───────ドオォォン!!
『わぁっ!!』
「クッ、」
真下にあった海沿いの倉庫に落下し、大きな爆発音と衝撃が響いた。
赤井がAを庇うように抱き寄せたのとほぼ同時に凄まじい黒煙と爆風が巻き起こり、私達がいる橋の上は一気に地獄絵図に変わる。周りで明かりが点々と消えていくのが見えた。
『の、乗ってた人……大丈夫なんですかね……』
「……」
抱き寄せられていたAは赤井から離れ、単純な疑問を口にした。しかし問いに返答はなく、赤井は何か考え事をしていた。
…うーん、ここまでド派手なカーチェイスしておいてあっさりご臨終とは考えにくいな……爆発オチは1番の生存フラグって言うじゃん?え、テキトーだなって?だってその代表なら目の前にいるし……あれ、前からまた車が来た……
前方からきたRX-7が目の前で急停車した。車から飛び出した安室は崩れた壁に駆け寄り、倉庫街を見下ろす。そして即座にこちらを睨みつけ……驚愕の表情に変わった。
「!?……Aさん……な、何故あなたがここに……!」
「……」
赤井はAの腕をひき、自分の後ろに引き込んだ。ライフルを持った赤井とその動作を見て、安室は鋭い目でこちらを睨む。
これどう考えてもアカンやつやん!?
わたしは馬鹿か!!!バレたらダメって、言ってたのに!!私の馬鹿……バレたらアカン…人生舐めたらアカン……
「赤井……貴様…っ!」
「……」
『……ぜ、ゼロさん……」
巻き上がる炎の中、彼が口を開き、なにか言おうとした瞬間───パトカーのサイレンが聞こえてきた。後方からパトランプが近づいている。
安室は何か言いたげであったがこちらに背を向けて車の中に戻っていった。タイヤに悲鳴をあげさせながらRX-7が小さくなる。
(こっからどうしましょう?)
(……私です。取り逃しました。後始末を頼みます)
(って、平然と電話してるし……)
閲覧ありがとうございました。
残念ながらバイトの夢主に労災保険はおりません。笑うところです
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緑那(プロフ) - さくらさん» ヒュ〜〜〜〜〜〜〜〜全裸待機 (2018年11月2日 7時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 緑那さん» ウレジイ〜!!!!!!!!りょくぴあいしてる新しいのもちのロンカクシ今までの今度まとめて載せとくわウォイェイ (2018年11月1日 13時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
緑那(プロフ) - 東都水族館の制服着た神崎さん想像するだけでもう頬が!!!頬が!!!!今度かいて!!!!! (2018年10月31日 6時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - まぁさん» わ〜〜ありがとうございます〜!!!!バリバリと書いて参ります!! (2018年8月26日 22時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - なるほどです(*´ω`*)ありがとうございました。楽しみにして居るのでこれからも頑張って下さい 。 (2018年8月26日 22時) (レス) id: bc142c419e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年4月28日 11時