第12話 ページ13
睨み合っていたRX-7とマスタングは即座にハンドルをきって左右に別れる。直後宙を舞っていた軽自動車がその間に落下した。
『ヒェ』
そのまま後ろに転がっていった軽自動車は後方を走っていたタンクローリーに激突。バランスを崩したタンクローリーは壁を破壊しながらなんとか停止した。両方の車内から運転手達が飛び出してくるのが見えた!よかった…
秀さんも後ろを振り返ってその光景を見ていた。人が出てきたのを確認すると前に向き直る……。
それを見ていた私はふとカーナビの画面が目に入った。
『あ!そこ渋滞してるんじゃないですか?』
「む」
急ブレーキをして、道路に対して真横になった状態で車が止まった。RX-7と中古車はそのまま遠ざかっていく。
見つかると困る人達がいなくなった私は、ひょっこり顔を上げて秀さんに話しかける。
『……ど、どうしますか?このままゼロさんに任せるとか……』
「大人しく渋滞に従うとは思えん。逆走してこっちに向かって来るだろう」
お、恐ろしいことをサラッと言っちゃうのね??よっ、さすが天下のFBI捜査官様!!
秀さんは外へ出たと思うと、車のトランクを開けて大きなケースを取り出した。
気になった私も扉を開ける。
『えっと……これは』
「ライフルだ」
『……何をするおつもりで』
「迎え撃つ」
秋さんは淡々とライフルを組み立て、二脚をボンネットに設置、スコープ越しに前方を確認する。
『……スピード違反の次は銃刀法違反ですか……ようやる……』
「勝手に言ってろ……」
そうこうしているうちに、だんだん前の方が騒がしくなってきた。秀さんの言った通り、渋滞に気づいた中古車が逆走してきたのだ。
すぐに扉を開け、車内に隠れようと思った……が、ライフルで既に狙いを定めようとしている秀さんの邪魔は出来なかったので、見られないように彼のすぐ横にしゃがんだ。
直線上の道路にあの中古車が現れた。こちらの事はお構い無しとでも言いたげに、ブレーキをかけるどころか更にスピードを上げる。
「フーッ……」
息を吐き、秀さんはトリガーに指をかける。
こちらに接近する中古車にも動揺一つ見せず、引き金を引いた。
パアァァァン!
『っ、』
乾いた大きな音が響く。Aは思わず肩を跳ねさせ目を瞑った。
撃ったのはタイヤらしかった。
猛スピードで走っていたため運転のコントロールを失い、マスタングの横ギリギリ避けて通過し、後ろのタンクローリーに激突した。
(す…すごい命中力)
閲覧ありがとうございました。
残念ながらバイトの夢主に労災保険はおりません。笑うところです
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緑那(プロフ) - さくらさん» ヒュ〜〜〜〜〜〜〜〜全裸待機 (2018年11月2日 7時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 緑那さん» ウレジイ〜!!!!!!!!りょくぴあいしてる新しいのもちのロンカクシ今までの今度まとめて載せとくわウォイェイ (2018年11月1日 13時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
緑那(プロフ) - 東都水族館の制服着た神崎さん想像するだけでもう頬が!!!頬が!!!!今度かいて!!!!! (2018年10月31日 6時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - まぁさん» わ〜〜ありがとうございます〜!!!!バリバリと書いて参ります!! (2018年8月26日 22時) (レス) id: f18f805e19 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - なるほどです(*´ω`*)ありがとうございました。楽しみにして居るのでこれからも頑張って下さい 。 (2018年8月26日 22時) (レス) id: bc142c419e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年4月28日 11時