【名探偵コナン】自宅にカチコミされるとか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

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「(あれ？もう日暮れだ)」


　着替えを終えて、裾を踏まないようにおそるおそる歩いている内にふと外の景色に目が向いた。自分の部屋で着替えていた短い間に、夕日はとっくに沈んでしまったらしい。


「じゃあこの場合は――」
「いや、それなら寧ろ……」
「(き、着替えてた間にめっちゃシリアスな雰囲気になっている……！！)」


　リビングに戻るとコナンくんは優作さんと、秀さんは後藤さんとそれぞれ話し合いをしていた。先程までの騒がしい様子とは打って変わって重苦しい雰囲気の中で額を寄せあっている。


「(……これが普通、だよね。さっきまでが異常だったワケで)」


　帰宅してからここまで文化祭前夜のノリか？？と勘違いしそうな賑やかさと慌ただしさだったけど、本来は終始このくらい緊迫した雰囲気の中で行われる物なはずだ。

　この計画が水の泡になったら、秀さんや私だけじゃなくて、皆だって今まで通りじゃ居られなくなる……その事実にやっと向き合った気がして、思わず口を挟むのを躊躇ってしまった。


「お？Aちゃんじゃん」
「あ、……も、戻りましたっ！」


　秀さんの背中に視線を遮られていた後藤さんが顔を出した。返事と同時に、反射的にピッと背筋が伸びる。秀さんも振り返ってこっちを見て――あっヤベ目逸らしちゃった！！あぁーっと秀さんの眉間にシワが！！


「それが例の服かあ、似合ってるな！赤井さんもそう思うでしょ？」
「……まあな」
「ハハハドーモ……と、ところで二人は何の話を」
「ん？近所のスーパーで値引きシール貼られる時間帯の話」
「ウソでしょ」


　横(正確には斜め上)からの視線に耐えきれず質問をすると返答すら斜め上から返ってきた。エッさっきまでのシリアスな雰囲気で話してたのがそれ？？もっとこう……あるでしょ！？(ボキャ貧)


「いやめっちゃ有益な話だって。これで前田にいい報告ができる」
「俺はAがしてた話をそのまま話しただけだが」
「せめて計画に関係ある話しましょ！？例えば……あ、この後二人の動向とか！」


　そういえば聞いて(言って)なかったな……と三人揃って同じ表情をしたところでスーパーの値引きシールの話は終わった。ちなみに店によってマチマチだから通いつめでもしないと特定は難しいと思います(何の話？？)


(ところてあっちの親子……の、ようなふたりは何を？)
(あっちは打ち合わせ！二人の方が話しやすそうだから席外してたんだ)
(アッよかった〜〜あの二人はちゃんとしてた)

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2023/06/11

気づいたら時間飛んでやがる

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