【名探偵コナン】最強狙撃手決定戦とか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

#5:1件目 ページ6

「狙撃だ！皆伏せろ！！」
「……！！？」


　コナンくんが瞬時に叫ぶと同時に、展示室にいる人達は次々にどよめきや悲鳴をあげる。パニックになって駆け出す人が殆どだった。
　言う通りに伏せようか、それともあの血塗れになって倒れた人の意識確認をするべきか……固まった姿勢のまま考えていると、真純ちゃんの手が私の方に伸びてきた。


「Aっ！下がった方がいい」


　真純ちゃんは物陰の中で片膝を立て、手を私の後頭部に回して引き寄せた。切羽詰まったその表情を見て、ハッと我に返る。


「真純ちゃん……これって一体、」
「……コナン君の言った通りさ。誰かに狙撃されたんだよ。それも──ボク達が尾行してたターゲットが！」
「えええ……！？」


　そ、そんな事ある！？！？
　電話の受話器にしがみつく猫のように「どうして」が頭の中で反芻する。どうしてあの人が撃たれたのか、どうしてフラグが回収されたのか、どうして私の身の回りは殺人事件ばかり起きるのか、どうして……


「(いや落ち込んでる場合じゃないッ！)」


　調査対象だったとはいえ民間人が殺されたのだ。しかも犯人は秀さんが言ってたビルにいる筈。場所が分かっているなら早く捕まえないと！殺人容疑及び銃刀法違反！！


「……犯人を追うのは難しいだろうな。弾痕から撃って来た方向は分かるけど、具体的な狙撃位置までは……」
「分かるよ！」
「え、」
「とにかく行こう？早くしないと逃げられちゃう！」


　具体的な説明は後でも出来ると思い、真純ちゃんの手を取った。
　窓際を見れば、コナンくんもメガネを構え“あのビル”を睨んでいた。ブルータスおめーもか。いや彼は死神の千里眼(犯人追跡メガネ)で確認できたんだと思うけどフツーの人はそんなこと出来……
　ん？それ私にも当てはまるな？？


「あﾞっ……いっいやコナンくんもその辺り睨んでたしね！？きっとあの子も犯人が見えたんだよ！」
「……うん、犯人が逃走するにしても、まだその付近にいる可能性は高い。行ってみる価値はあるな」
「(冷静なフォローありがて！！)」


　まさか「昨日秀さんから意見を聞いてたのですぐ分かりました」なんて言えないからね★


「A、ナビ頼めるか？」
「任せて！」


　未だ沢山の人がパニック状態のまま駆け回っていて、特にエレベーターの前には人だかりができている。二人は効率を考えて反対側のエレベーターに回る事にした。
　多分、コナンくんもスケボーで同じ場所目指すよね？単独は危ないから早めに合流出来たらいいな……！

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