【名探偵コナン】最強狙撃手決定戦とか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

#16:場所聞いた瞬間悲鳴あげたよね ページ17

「……はあー……」


　一晩明けてお昼頃。
　Aは負の感情を詰め込んだような顔で米花図書館を前に立ち尽くしていた。

　どうして米花図書館(こんなとこ)に来たのかと言いますと、真純ちゃんにお呼ばれしたからなんですが……し、死ぬほど帰りてえ〜ッ！！！

──
「べ……米花図書館……？」
『ああ。今から行くんだけどAも来──』
「正気！？」
『図書館に行くのが！？』
──

　イマイチピンと来てない読者に説明すると、米花図書館は少し前に館内で麻薬が発見されたり死体が発見されたり館長が逮捕されたりした米花町物騒ランキング(A調べ)でもトップに躍り出る施設である。

　……つまり紛うことなきクソヤバ★物騒施設！！！真純ちゃんのためじゃなかったら正直敷居すら跨ぎたくない。裸足でいいから逃げだしたい。入るけど。


「もう、おそいよー」
「ごめんごめん“覚悟”するのに時間が……」
「何だそりゃ」
「話すと長くなるからカットね」


　こんな図書館のど真ん中にいるのにこんなにも無邪気……そっかこの子は例の事件の事知らないんだもんね……知らない方がいいこともあるよね……。


「それで……この分っ厚いファイルの山は……？」


　椅子に座れば、目の前には大量の資料のような物が置かれている。中身は過去の女性誌のようだった。


「今から調べるんだ」
「こ……これを！？全部！？」


　終わるかな！？下手すると日が暮れちゃうのでは！？
　思わずギョッとして声が大きくなるが図書館だということを思い出し、慌てて口元を押さえた。


「捜査会議に出た名前の中で、森山仁って男がいたろ？」
「！ターゲットの一人、だよね。消息不明の」
「そう。あの顔、どこかの記事で見た覚えがあってさ……」


　だからこうやって調べようとしてんのか！ワンチャン居場所とかの手がかりになるもんね。


「新聞記事は朝までパソコンで探してたけど見つからなかったから、恐らく女性誌なんだけど」
「ふむふむ……って朝まで！？」


　またもや出かけたクソデカ声を押しとどめる。サラッと言ってるけど相当よ！？


「だって、これならAも心配じゃないだろ？一緒に探すの手伝ってくれ」
「まっかせて！」


　これなら事件のこと調べられるし、尚且つ真純ちゃんも危険な目には遭わない。やる気MAXで手伝えるね！！


(四年前まではシアトルにいたって会議で言ってたよね。なら過去四年分から調べよっか)
(とはいえ結構あるからなあ……こりゃ骨が折れるぞ)

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