【名探偵コナン】最強狙撃手決定戦とか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

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Aはキッと犯人を睨みつけ、コナンの前で手を広げる。
それを見た犯人は、2発目を撃つ準備をしていた。


「……真純ちゃんの事、お願い」
「おいっ、A……！！」
「(拘束は無理でも、私が囮になれば……)」


　二人に怪我なんて、絶対にさせない。
　パトカーはもうここに向かっているはずなんだから、少しでも時間を稼がなきゃ……！！


──ギャギャギャ！！

「(……ん？なんか背後から暴走車の音が？？)」


　Aが発砲される前に犯人に向かって飛び出そうとした瞬間、背後から自動車が現れた。


「(さっきの黒い車！！)」
「──！？」


　犯人は咄嗟に銃口を自動車に向け、何度も発砲する。
　スピードを緩めることなく助手席から人影が現れると、A達の前に滑り出た。気絶して動けない世良を咄嗟に抱えたAは、目の前の男を見てぎょっとした。


「(だ……誰ェ！？デカァ！？)」
「キャメル捜査官！」
「アッ知り合いなんだ！？」


　一瞬大柄な体格と強面に戦いたが、コナンの知り合いだということで安堵する。
　直後、犯人が再び発砲を始めた。


「っ、だ、大丈夫ですか！？」
「ノープロブレム。それよりじっとしていて」


　いや〜ビックリした〜、と思いながら銃弾が大量に横切る中、お礼を言ってぺこりと頭を下げる。すると向こうも「いえいえ」とぺこりと返してくれた。エッ絶対いい人……。

　ちなみに犯人の方はというと、逃げるように倉庫の奥へと走っていった。自動車もそれを追い、A達を突っ切って左折する。銃声が何度も響き渡った。


「真純ちゃん……大丈夫？」
「……ん、あ……A……」
「よかったねえ。ヘルメット被ってて」
「……うん。やれやれ、新しいの買わなきゃなあ」
「もう、そゆ問題じゃないでしょ？」


　そう言って微笑むAの表情も声色も、普段のように砕けた様子だ。しかし支える手は小さく震えていた。世良はそれに気づいたが、何も言わず微笑んだ。


「ちなみにコナンくん……この人はどちら様？捜査官って言ってたけど」
「FBIさ」
「エッッ！？」


　驚きを隠せないAは思わず叫んだ。
　FBIって、なにを隠そう秀さんの職場じゃん！？組織云々で日本にいるのは知ってたけど、まさかあの犯人も組織関連の……？？いや、あんな目立ちまくりの大立ち回りなんかしないか。流石に真昼間の街中で手榴弾は使わないでしょ……多分。


(ってことはもしやこの方、秀さんの同僚、いや部下？振り回されてそ〜……)
(初対面の女の子に哀れみの目で見られている……？？)

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