蝶の舞う呪い5【呪術廻戦】

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『"酔羽水鞠(すいはみまり) 波(なみ )の綾(あや)"』




彼女が呟いたその言葉





＿＿＿＿ﾎﾟﾁｬﾝ





それを合図としたように彼女の体から

透明な美しい蝶が出て来た



羽が揺れれば、


透けた羽がﾎﾟﾁｬﾝと音を立て水の波紋を広げた




この蝶は以前、

少年院の特級相手…


総攻撃をした時に共に居た蝶である








彼女が目の前の漏瑚に指を指す





＿＿＿＿ﾎﾟﾁｬﾝｯ




そうすれば、



その蝶は漏瑚に突撃していった






漏瑚「ッ！？」







漏瑚の体にぶつかれば勢いよく破裂し、

辺りを水で埋めてしまった


彼女達が居た場所は
丁度凸凹と凹凸が激しい場所だった為

その凹凸にピッタリと埋まる程の水が


浅い池のようなものを作り出した






漏瑚「なんだこれは！？」


花御「水…ですね」






『少し違う。

水であって、水じゃない』





漏瑚達の言葉にAがそう言う




呪霊達は不思議そうな顔をしたが、

それは数秒後直ぐに崩される事になる









『死んで、また生まれ変わる(・・・・・・)』






＿＿＿ﾎﾟﾁｬﾝ



＿＿ﾎﾟﾁｬﾝｯ









漏瑚「なっ！？」




花御「＿＿！」









夏油「…なるほどね」




先程消えたはずの蝶が

漏瑚、花御の周りを取り囲んでいた







漏瑚「(どういう事だ…！？

先程確かにこの虫は消えたはず！！)」






『水はね、どんな姿にもなれる


四角にも、丸にも、三角にもどの形にだってなれる』





呪霊達が混乱している中、

Aはその間も下から上へ手を持ち上げ


"水から"蝶を作り出した






『正確に言えば、死んですらいないけど…

崩れた形は直ぐに成形できる


＿＿＿水だから』





水とは何の形にもなれる


型にハマればその通りの形にもなれる

好きなように自身の形を変えられる



この蝶は蝶の形を型として

自分で体を作り直し、再び現れる


死んではいない

だって彼等彼女等は水(・)なのだから。






無限である


どれだけ潰されようとも


潰れて溢れたその水溜りの中から

また生まれて


再び攻撃


潰されてはまた生まれ変わる、その繰り返し





今、その繰り返しが漏瑚達に行われていた

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