蝶の舞う呪い4【呪術廻戦】

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＿＿＿ﾁﾘｰﾝ






五条「お、そろそろかな」





聴こえてきた鈴の音に

五条は説明するのを後回しにして


群れる呪霊の方へ視線を向ける




それに合わせて他3人も顔を向けた







ﾁﾘｰﾝﾁﾘｰﾝｯ





ｼｬﾝｼｬﾝｯ





心地の良い音と共に

Aの蝶が呪霊の隙間から出て来た




一度天高く登り大きく音を鳴らす





そしてそれに反応した呪霊、


それを確認した蝶達は先陣を切って進んで行く




呪霊は蝶の後ろにまるで金魚のフンの様につき歩いた






余裕で数十体は居たであろう呪霊は


周囲に攻撃をすることも無く、

彼女に怪我を負わせることも無く、



"ただそこに存在していただけだった"









呪霊が蝶に引き連れられて去って行き、

やっと視界が晴れた時


少しだけ髪や服が乱れたAの姿が現れた




級友達はその様子にほっとする






髪は寝ていた時に飾りを取り既に解いてあったが

それでも少し崩れているように見える



着ていた袴も絞めた胸元が少しよれているようだ









『ッ…はぁ、…っ、、、ふ、ぅ…』








少し彼女の様子が変だ



息苦しそうに口元に手を添えて

何度も何度も細かい息を吐いて吐いて







閃「A様！！！」






苦しそうに顔を歪めるその様子を見て


閃が直ぐに名前を叫んで彼女の元へ走った






閃「A様…！！

どうかしっかり！！！


今部屋へお連れしますから…！！」







閃「オイ！急いでA様の部屋の準備を！！」





灯「ハイ！！」


「急げ！！」 「早く部屋の準備を！！」





一気に騒々しくなった屋敷


庭に居たAを閃が横に抱いて速やかに屋敷の中へ






閃「貴方達は椿君を見ていて下さい！！


ここを右に行った部屋に居ますので！！

A様が落ち着いたら後ほどお声掛けします！！」






五条「オッケー、Aの事頼んだよ閃」









それを聞き終わると同時に閃は一気に走り出す



普通の人間では出せないような速さだ



他の使用人達もそれと同じとまでは行かなくとも

常人から外れたスピードを出し動き回っている





閃「A様、ゆっくり息を吐いてください、

時間を掛けて息を吐いて…


……そう、その調子です」





腕の中に居るAに優しく促しながら


閃は考える




閃「(どうしてこうも、貴方ばかり

苦しい思いをしなければならないのでしょうか)」







.








閃「(神様など、この世の何処にも居やしない)」

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