蝶の舞う呪い4【呪術廻戦】

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虎杖「蝶狐、」





＿＿ﾁﾘｰﾝｯ




虎杖の言葉に返事をしたのは蝶だった




Aに聴こえてない訳ではない


彼女の耳にはしっかりと、彼の声が入っている





『…虎杖は』



虎杖「ん？」




虎杖は膝に顔を埋めたままの彼女の隣へ腰掛けた


そして静かにAの言葉の続きを待つ






『虎杖は、人を殺すのは…嫌？』





彼女の口から出たのはそんな言葉だった


Aの中で何か迷っている事があるのだろうか





虎杖「…そう、だな。 嫌だな、俺は」




『…そう』





虎杖「でも、分かってんだ、ちゃんと

お前が言うようにどうしようもない人間がいる事も


呪術師をやってれば


人を殺さなきゃいけないことも…」





Aはその言葉を黙って聞く



顔は膝に埋められたままで表情は読み取れない






虎杖「蝶狐、」




『ねぇ、本当は気になってるよね』



虎杖「！」




"気になっている"


その意味が虎杖にはすぐに理解出来た






『…ずっと気になってるんでしょ、虎杖も



私がどういう家系の生まれなのか





＿＿＿私がどうして人を殺した事があるのか』







『いいよ、聞いても』




虎杖「…！それは、でも、」





『そうやって気を使われる方が疲れるの

毎回気にしてそうな顔してる癖に…。


今更遠慮しないでくれる？


こっちがいいって言ってるんだから。』







『教えてあげる、私は…＿＿＿』








『私は、


人を平然とゴミのように扱える、

道具のように扱える、

要らなければ捨てられる


そんな穢れた一族から生まれた、


穢れた血の生き残りだよ』

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