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ページ46

『私がこの世で最も嫌う品種です』


伊地知「(品種…)」



『嫌いです、大嫌いです

吐き気がするほどに軽蔑します』



『…あぁいう人間が居るから

呪いが生まれる



上の連中なんて

自分よりも倍以上生きれる未成年に


平然と死刑を言い渡せる猿です



"アレ"は生きる価値無しだと思っています


ですがそれと同じように




私にも価値はありません』




伊地知「え?」


五条「A」


再び驚いた声を上げる伊地知と

黙っていた五条が名前を呼ぶ



だがAはそれに答えず続ける




『死ぬんです、殺されるんです


"良い人"は皆悪い奴に殺される』



かけた布をグッと強く握って言う




『私が居る事でまた人が死に、殺されかけ


それなのに私はいつも死ねない

邪魔をするんです



この世界が


___"私の中に住む蝶が"』



髪はあの日と同じように解けたままで

彼女が俯く事で流れた髪がAの顔を隠す



長い髪で隠されたその表情は読み取ることができない




『この世に生まれた瞬間から

こうなる運命だったんでしょうか


私の存在は人を消す、そう決まってたんでしょうか



私は周りが思うほど出来た人間なんかじゃない



綺麗なんかじゃない




平然と暴言を吐けて

当たり前に人の死を見てそのまま生きていける



…もしかしたら

2人も殺されたかもしれないのに』



その言葉を言い終えたAを見て

五条は腰掛けていた場所から立ち上がる




五条「A」


『…』


そしてAに近付いて俯く彼女の肩に手を置く




五条「Aは幸せになる為に生まれてきたんだよ」




五条「AはA、屑は屑

悪いのは腐ったミカンであってAじゃない」




五条「大丈夫、それを考えて悩めるAは

周りの屑とは大違いの


人を想うことができる優しい子だから」



慰めるようにAの肩を撫でてそう言った




『…"五条さん"

やっぱり私、薄汚い大人は嫌いです』



彼女はそう言い残して出ていった

−−−−−

伊地知「五条さん、蝶狐さんには一体何が…」


Aが出ていった部屋

重くなった空気の中で伊地知が聞いた




五条「…Aの周りが

腐ったミカンのバーゲンセールだったんだよ




__だから、少し大人になるのが早かったんだよね」

・→←第10話 雨後



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名無し85578号(プロフ) - 絵うますぎやろ、、、 (1月24日 12時) (レス) @page21 id: cb5a427560 (このIDを非表示/違反報告)
, - アユォさん» そう怒んなってw (9月25日 16時) (レス) id: 459d45f88e (このIDを非表示/違反報告)
アユォ - Rさん» 知 ら ん が な (8月25日 23時) (レス) @page1 id: 58566d1681 (このIDを非表示/違反報告)
- 棘、可愛すぎです!!好き (2023年4月29日 3時) (レス) @page50 id: 6cd5e39845 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - Rさん» pixivならまだしも、、占ツクではよいのでは?? (2022年10月9日 18時) (レス) id: 19cd532bd7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘党組 | 作成日時:2020年11月3日 1時

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