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『私がこの世で最も嫌う品種です』
伊地知「(品種…)」
『嫌いです、大嫌いです
吐き気がするほどに軽蔑します』
『…あぁいう人間が居るから
呪いが生まれる
上の連中なんて
自分よりも倍以上生きれる未成年に
平然と死刑を言い渡せる猿です
"アレ"は生きる価値無しだと思っています
ですがそれと同じように
私にも価値はありません』
伊地知「え?」
五条「A」
再び驚いた声を上げる伊地知と
黙っていた五条が名前を呼ぶ
だがAはそれに答えず続ける
『死ぬんです、殺されるんです
"良い人"は皆悪い奴に殺される』
かけた布をグッと強く握って言う
『私が居る事でまた人が死に、殺されかけ
それなのに私はいつも死ねない
邪魔をするんです
この世界が
___"私の中に住む蝶が"』
髪はあの日と同じように解けたままで
彼女が俯く事で流れた髪がAの顔を隠す
長い髪で隠されたその表情は読み取ることができない
『この世に生まれた瞬間から
こうなる運命だったんでしょうか
私の存在は人を消す、そう決まってたんでしょうか
私は周りが思うほど出来た人間なんかじゃない
綺麗なんかじゃない
平然と暴言を吐けて
当たり前に人の死を見てそのまま生きていける
…もしかしたら
2人も殺されたかもしれないのに』
その言葉を言い終えたAを見て
五条は腰掛けていた場所から立ち上がる
五条「A」
『…』
そしてAに近付いて俯く彼女の肩に手を置く
五条「Aは幸せになる為に生まれてきたんだよ」
五条「AはA、屑は屑
悪いのは腐ったミカンであってAじゃない」
五条「大丈夫、それを考えて悩めるAは
周りの屑とは大違いの
人を想うことができる優しい子だから」
慰めるようにAの肩を撫でてそう言った
『…"五条さん"
やっぱり私、薄汚い大人は嫌いです』
彼女はそう言い残して出ていった
−−−−−
伊地知「五条さん、蝶狐さんには一体何が…」
Aが出ていった部屋
重くなった空気の中で伊地知が聞いた
五条「…Aの周りが
腐ったミカンのバーゲンセールだったんだよ
__だから、少し大人になるのが早かったんだよね」
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名無し85578号(プロフ) - 絵うますぎやろ、、、 (1月24日 12時) (レス) @page21 id: cb5a427560 (このIDを非表示/違反報告)
, - アユォさん» そう怒んなってw (9月25日 16時) (レス) id: 459d45f88e (このIDを非表示/違反報告)
アユォ - Rさん» 知 ら ん が な (8月25日 23時) (レス) @page1 id: 58566d1681 (このIDを非表示/違反報告)
翠 - 棘、可愛すぎです!!好き (2023年4月29日 3時) (レス) @page50 id: 6cd5e39845 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - Rさん» pixivならまだしも、、占ツクではよいのでは?? (2022年10月9日 18時) (レス) id: 19cd532bd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘党組 | 作成日時:2020年11月3日 1時