P13:心配性 ページ16
「松田君!?松田君!!!」
<おし、佐藤!!解体終わった!!ゴンドラ動かしていいぜ!!>
直ぐに声が聞こえて、ホッと息をつく。
………のも、束の間。
友人の方の爆弾はどうなったのだろうか………。
最悪のパターンが脳裏をよぎり、ふつふつと不安が沸き上がる。
「………Aちゃん………」
<A、だと?…おい、そいつ、工藤Aか?……そいつが病院の方にいんのか!?>
「え?……そうだけど………。」
<……っくそ!!…おい、佐藤!!切るぞ>
「え、ちょ…!!………ったく………。」
松田の怒濤の質問ラッシュに呆気にとられていると、ブチッと電話が切られた。
相変わらず自分勝手な同僚にため息が出る。
ガコンと音をたてて動き出したゴンドラを見つめていると、白鳥君がこちらに駆け寄ってきた。
「佐藤さん、直ぐに萩原さんも動いてくれるそうです!!」
「そっか。ならひとまず安心ね……。」
やっと本当の安心でため息をつく。
爆発物処理班の双壁の片割れが動いてくれるんだから、とりあえずは大丈夫だろう。
友人の無事を確かめる為にもう一度電話をかけた。
「Aちゃん?大丈夫?」
<……あぁ、…大、丈夫だよ……>
少し息が荒いAちゃんに違和感を覚える。
「……Aちゃん。あなた、そういえば何で病院にいたの?」
嫌な予感が脳裏をよぎった。
<……なぁに、ちょっと、風邪を引いただけだよ………>
「だ、大丈夫なの?」
<大丈夫、大丈夫……おっと、電池が切れそうだ……。もう切るよ。>
「え、ちょ…!!……んもう!!」
まるで、さっきと同じ様なシチュエーションに呆れるのと同時に、言い様のない不安が胸の中にぐるぐると渦巻いていた。
そんな複雑に絡み合った思いを深い深い溜め息で、無理矢理外へと吐き出した。
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赤とんぼ(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます^_^料理上手な子なのでこれからもどんどん美味しいご飯を作って積極的に飯テロをしてもらいたいと思います笑 (2019年8月7日 14時) (レス) id: ca77c7ec61 (このIDを非表示/違反報告)
赤とんぼ(プロフ) - あおさん» まっっっっ……ててくださいました…?ありがとうございます! (2019年8月7日 14時) (レス) id: ca77c7ec61 (このIDを非表示/違反報告)
赤とんぼ(プロフ) - クーニャンさん» あ、ありがとうございますぅぅ!続編遅くなってしまい申し訳ない…。これからもよろしくお願いします! (2019年8月7日 14時) (レス) id: ca77c7ec61 (このIDを非表示/違反報告)
赤とんぼ(プロフ) - 桜さん» 松田さんですか…。恋愛要素の入る予定は今のところありませんが、頑張ってみます。リクエストも…だいぶ前に頂いていたので、頑張ります…! (2019年8月7日 12時) (レス) id: ca77c7ec61 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 続編おめでとうございます^_^夢主の作る料理、すごく美味しそうでした^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年8月3日 14時) (レス) id: f826ed1a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤咲まこと x他1人 | 作成日時:2018年6月22日 16時