Gray.265 ページ15
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ー灰崎side
コピーを終えたAが面々にプリントを配り、最後に俺の隣に来るとプリントを渡してきた。
スポドリを飲みながらボーッと目を通す。
テツヤが居るとはいえミス…なんとかって奴は特に欲しいとは思わねえし
他も別に惹かれるものも無い。
「狙いは、やっぱり黒子くん?」
「はあ?狙いとか別にねぇよ。
欲しいと思ったら奪う。それだけだ」
「ふーん…じゃあ、とりあえず
普通に試合の勝利狙って頑張ってね」
そう言うとすぐにAは他のメンバーの新しいタオルを渡しにやら給湯室で新しいスポドリを作りに行ったりやら仕事をしはじめてしまった。
…欲しいと思ったら、か。
「望月。」
「先輩つけろとは言わないからせめてさん付けしない?」
「便所行くから抜けるわ」
「無視か。…サボるなよ」
「今日はサボんねーよ」
歩き出す背中に「今日はってなんだいつもサボんな」と言う軽口を聞きながら俺は体育館を出た。
体育館を出て向かったのは便所ではなく給湯室。
中に入ると、俺に気付きスポドリを作っていたAの手が止まった。
彼女が体ごと俺の方を向く。
「え、びっくりした。練習は?」
「便所っつって抜けてきた」
「……ここトイレじゃないけど」
「知ってるけど?」
「ちょ、」
ゆっくり詰め寄ると、そのまま壁に手を置いて逃げ場を無くした。
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マリイ - ミリイのリクに虹村とこのままが良いって言う奴いるからミリイが怒ってる そのコメに返信するから余計に怒った ミリイに全て聞かないとダメ (2019年8月24日 14時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:由麻 | 作成日時:2019年8月8日 0時