検索窓
今日:7 hit、昨日:29 hit、合計:119,003 hit

魔法の言葉(otojya) ページ7

.
▼【ただいま】の続編




「ねえ、今日の私ヘンじゃない…?」

緊張のし過ぎでおどおどする私に、弟者くんは大丈夫だよ、と声をかけてくれた。
いつもと雰囲気違うから、俺はちょっとどきどきするかも…なんてこんな時まで余裕だ。
1週間前、一緒に暮らさない?と言われてからの弟者くんの行動はとても早くて、色々お仕事もあるだろうに前倒しにスケジュールを立ててくれて。今日は初めて兄者さんにお会いする事になっている。こんなトントン拍子に事が進んでいいんだろうか。


「でも本当に良かったのかなあ、Aの両親に挨拶しなくて」
「電話で話したから大丈夫だよ、お母さんも言ってたし」


同棲するにあたり、弟者くんは私の実家に出向いて挨拶させて欲しいと言ってくれていたのだが、母がそれを断った。
彼の仕事の事も伝えていたし、気を使ってくれたのかもしれない。そのあと電話で弟者くんと何か話していたみたいだけど、内緒!と言われてしまい、詳しくは教えてもらえなかった。
弟者くんから電話を代わった私に、母は「話には聞いていたけれど…弟者くん、ちゃんとしてる人ね。同棲に関してだけど、もういい大人なんだから…私の子だもの大丈夫よ。あ、お父さんにはしばらく内緒にしておくわね!…挨拶に来る日もそう遠くないかもしれないし…あなたもそういう年齢になったのね」と言うと、うふふと笑って電話を切った。


「いいお母さんだね」
「ありがとう」


今度ちゃんと挨拶に行くから!と笑う彼に好きな気持ちが溢れてしまう。彼がこうなのだから、きっとお兄さんも素敵な人なんだろう。そう思うと、緊張も少しはマシになるような気がする。ふー…と息を吐くと、隣にいた弟者くんがぎゅっと私の手を握って微笑んだ。


「ね、大丈夫」





魔法の言葉
(ただいまーって兄者緊張してんの?)
(そりゃするだろ!挨拶だぞ!)
(あ、えと)
(あ、兄者です…愚弟がいつもお世話に)
(いや、兄者しっかり!)
(おついちさん来れないって言ってたじゃん)


.
ご挨拶はちゃんとしたかったので。
これ続くかな…

スイッチオン(anijya)→←恋って(otsuichi)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (94 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
189人がお気に入り
設定タグ:2BRO. , 弟者兄者 , おついち   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

tokiiiii(プロフ) - くるるさん» ありがとうございます…!!天を仰ぐ…?!えっ、嬉しいです…!最後のお話は書くのに割と難航した記憶があるので、そう言っていただけると安心します。また更新する予定ですので、しばしお待ち下さいね! (2022年1月28日 16時) (レス) id: 1acee39900 (このIDを非表示/違反報告)
くるる(プロフ) - 最後が最高すぎて天を仰ぎました😇ありがとうございます!! (2022年1月26日 22時) (レス) @page18 id: 71ebbc7488 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - tokiiiiiさん» きゅんとするような感じが疲れ吹き飛びます!生み出すのがお上手;)更新楽しみにしてます! (2021年5月31日 19時) (レス) id: d07ed213ea (このIDを非表示/違反報告)
tokiiiii(プロフ) - ちぃさん» ありがとうございます!え!嬉しい!告白は初めてです、嬉しい照れちゃう〜!! (2021年5月31日 7時) (レス) id: 459624764f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 全部いいです。全部好き!好きすぎてtokiさんが好きです!!! (2021年5月30日 23時) (レス) id: d07ed213ea (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:toki | 作成日時:2019年11月20日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。