【2BRO.】妄想短編詰め合わせ

油断(anijya) ページ47

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▽BAR 2BRO.ネタ




プレミアムフライデーだが華金だか知らないが、なんで私だけが残業しなきゃならなかったのか皆目検討がつかない。私の不備じゃないのに！とイライラしつつも、足取りは浮かぶように軽やかだ。
自分へご褒美に行きつけのBARへ通う週末、今日もなんとかラストオーダー間に合いそう。

毎回滑り込みにも関わらず、嫌な顔一つしないで迎えてくれる、私の憩いの場所。
そして美味しいカクテルで、非日常へと連れて行ってくれる、お気に入りの青い髪のバーテンダーさん。
背も高いし、ちょっと強面。
でも笑顔は特別優しい。


「すみません、いつもギリギリで」
「いいえ、今週はいらっしゃらないかと思いました」


彼は、お疲れ様ですと少しの微笑を携えてカクテルを滑らせる。今日の気分はスクリュードライバー。
あー、この1杯の為に今日頑張ったなあ。



「スクリュードライバーのカクテル言葉ってご存知ですか？」
「カクテル言葉？」
「カクテルには意味が込められてる物が多く存在するんですよ」



へえ、そうなんだ。いつも何も考えないで注文してたなあ、と少し勿体ない気分。
知っていたら、選ぶ時もっと面白くなったかも知れない。家に帰ったら調べてみようかな。ここでスマホ出すなんて事はしたくないし。


…まだ現実は見たくないや。



「兄者、じゃあ俺は先出てるね」
「おー、気ぃつけてな」



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