【2BRO.】妄想短編詰め合わせ

初心(anijya) ページ16

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もうすぐクリスマスだけど、どーすんの？とおっつんに言われてカレンダーを見た。もうそんな時期か。毎日色んな事に追われて年の瀬なんて感覚は皆無。それに最近初めた空港ゲームのおかげで脳みそがオーバーヒート状態、クリスマスなんてすっかり忘れていた。
どーすんの？と言われても、プレゼントなんて悩んでた初々しい関係は随分前のように思うし、性格的に彼女にサプライズなんぞできる訳もなく。


…昔はよくクリスマスディナーと称して小洒落た店を予約したり、いいホテル取って朝まで2人で過ごすなんてしてた事もあるが、こう長く一緒にいてしまうとネタも切れるし何より、高いところで食うディナーよりもAの飯の方が美味いと感じてしまうのだから俺も歳をとったのか。


「この際、聞いちまった方が早くね？」
「それはそれで兄者らしいけど」


デートって事で2人で買いに行ったら？クリスマス当日ってのは無理かもしれないけど、それくらいの余裕はあるでしょ。と笑うおっつんに、そんなクリスマスも俺たちらしいのかもしれないなんて言って、AにLINEする事にした。

クリスマス当日とはいかないけど、デートしませんか。

既読は割と直ぐに付いたのだか、返信があまりにも可愛くて思わず両手で顔を覆ってしまった。

あー…ずりいよなあ、本当。




じゃあ待ち合わせしましょう。
付き合い始めた頃のデートみたいに。





初心に返って
(え、なになに、兄者どしたの…)
(うちの彼女が尊い…)
(はあ？どれどれ…あー…Aちゃんの方が1枚上手かあ)


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これで3人。クリスマスというなんの捻りもないお題に付き合って頂きありがとうございました。
深夜に【30分1本チャレンジ】と称して、30分で1本書くゲームをしているのですが、その結果がここの小説たちです。なので更新も深夜になりがちです。
長編は書く気になれなくても、短編なら書けるっていう。

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