【東リべ】灰谷家の末妹 (ページ18)

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17話ページ18

【夢主を発見する灰谷兄弟】

No side

ゾロゾロと特攻服を着た男たちが歩く。

蘭(ん？)

竜胆(Aいる。)

待ちぼうけをしてる妹を2人は同時に見つける。

そこに群がる男共(ハエ)。

次男は自分と兄以外が妹に近づくことすら嫌う。

長男は自分たちが許す人間なら近くことは許せる。しかしながら、会話するのを嫌う。

次男は泣きそうな妹になるべく殺気を抑え、名を呼ぶ。

既に涙をためている妹に怒りのスイッチは作動する。

長男に妹を任せて、粛清する。

長男は小さな妹を持ち上げて、優しく落ち着かせるようにしつつ、

自分も落ち着かさている。

弟は知っている。

兄と役目を交代したら

集会は絶対間に合わない。

そして、この男共はもっと無惨な姿になることを。

もちろん、自分も怒りを抑えるのに苦労するくらいには怒っている。

兄はそれ以上にやりすぎると確信している。

集会場所に来てみれば

大粒の涙をポロポロと零す妹。

兄は自分の行動を反省した。

集会に妹を来させたくなかった。

なぜなら、妹に向けた対応は威厳を失う可能性がある。

そして周囲に向けた対応したら、現に最愛の妹が大粒の涙を零している。

灰谷兄弟にとって妹は最も守らねばならぬ者であり、

そしてまた兄弟を癒せる貴重な人物だった。

兄にとって、蜜を吸わせたまま鳥籠に閉じめていたいと心から思っているくらいには

世界を見せたくなかった。

それでも

妹は自分の言ったことを守り、

妹が心許すのは自分と弟のみだと分かったことで

兄はそれ以上なく幸せだった。

A「りんちゃん、これなにー？」

竜胆「ザブトンだってよ。」

A「座布団…？」

目の前で焼肉を囲んでワイワイ楽しそうにしている弟妹は

かわいいの一言だった。

竜胆「これ俺のだからね、兄ちゃん。」

自分の物を念入りに伝える弟。

竜胆「これ俺のだからね、聞いてる？」

蘭「俺の信用無さすぎじゃね？」

竜胆「兄ちゃんの日頃の行いだよ。」

長男は好きな食べ物を最後まで残す。

それは最後に好きなものを食べたいという欲では無い。

弟に見せびらかし、かつ妹が欲しがってたらあげれるからだ。

それに対して弟は最初に好きなものを食べる。

兄にとられてしまう前に食べてしまうのだ。

妹にあげれないが、懸命に妹のことは見てるし守ってきてると思う。

甘い蜜で外を知らなければいい。

灰谷兄弟の心の内はドロドロだったことは誰も知らない。