梵天に仕えるメイドは生理中らしい。【灰谷蘭】

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『恥ずかしいから見ないで』


蘭さんにお願いする。

そんなに見ないで欲しい。


「見たいの、Aの真っ赤な顔。」


蘭さんは顔をこっちへ向けたまま。

頬を平手打ちしてみる。


パチン!


大きな音が響いたにも関わらず、蘭さんの顔は平然としている。

実際は痛いと思う。


「？」


『怒らないの？』


「怒ろうか？」


『いい』



それにしても…

お腹すいた……


『お腹すいた…』


「コンビニ行く？」


『うん！』


車から出してもらう。

清々しい空気を吸う。


はぁぁぁぁ〜…


車の中にずっといてちょっと疲れた。

早く蘭さんとコンビニ行こ…

お腹すいた…


『早く行こ！』


「恋人繋ぎしてよ」


蘭さんの指が私の指に絡まる。

めっちゃ恥ずかしいけどコンビニまでの辛抱…！

速足でコンビニまで行く。

コンビニは駐車場の近くにある。

蘭さんの手を引いて、さっきより速足で歩く。


「ゆっくり行こ？」


『なんで？恥ずかしいんだけど。』


早く〜！


「抱っこして良い？」


『は？』


蘭さんは私に近づいて、耳をじゅろっと舐める。


『ん、あ、』


全身に力が入らなくなって、蘭さんが私を抱きかかえる。


「ん、いい子。」


やだ離して！

足をバタバタ動かしても、蘭さんには効かない。

ホントに離してぇ〜！



コンビニに入ったらしく、例の音楽が聞こえる。

蘭さんは私を降ろしてくれる。


蘭さんと別行動希望です。

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