友情と恋人の違い【泉田莇】 (ページ36)

今日:2 hit、昨日:17 hit、合計:37,324 hit

Blooming 36 ページ36

万「"ここが分からなかったらやばいぞ？"」

『"ですよねー。…あ、先生ここも"』

万「"おい笑"」

『"…あの、先生"』

万「"ん？どうした？"」

『"好きです…"』

い「はい！1回休憩！」

『お姉ちゃん、ここってどうすればいいかな？』

い「ここの"好きです"はもう少し切ない顔でいいと思う。叶わない恋だと思って言ってるから」

『うん、もっと表情の練習してくる』

私はお姉ちゃんからタオルを貰い、壁に寄りかかって熱心に台本を読んでいる莇の隣に座った。
その横顔はやっぱりかっこよくて…

莇「…？どうした？」

『…えっ？あ、ごめん！///』

莇「…そっか」

み、見入ってしまった…。
恥ずかしい…

い「じゃあ、莇くんとAのシーン行こう！」

呼び出されて、私と莇は同時に立ち上がり「頑張ろう」と2人で呟き、ハイタッチをした。

『"…翔くん、好きだよ"』

莇「"俺も。大好き。"」

私はゆっくり両手を広げた。
莇の方に顔を向けると、莇は微笑んでいた。
その演技にびっくりした。
昨日はあんな感じだったのに…一日で…
気づくと、莇は私の近くに来ていて。
優しく抱きしめてくれた。
…それがとにかく嬉しくて嬉しくて。

『"…翔くん"』

い「っ…！？」

万「…あ、監督ちゃん！」

い「か、カット！」

莇「…うぅ///」

『あぁ！莇！大丈夫！？』

莇が演技が終わると同時に崩れ落ちてしまって、慌ててそれを支える。

い「…すごい良かったよ」

『え、ほんと？』

い「ほんとほんと！莇くんもよく耐えたね！」

莇「あざっす…」

天「ハグくらいでこんなになるか？」

九「天馬さんはキスシーンも軽々出来るもんね！？」

天「う、うるせー！///」

天馬くんと九門くんの話を聞いた莇はまた顔を真っ赤にしてショートしてしまった。

『…ありがとうね、莇。』

莇「…うん、こっちこそサンキュー。」