友情と恋人の違い【泉田莇】 (ページ22)

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Blooming 22 ページ22

『…ということで、明日一緒に出かけない？』

莇「で、デート…」

万「お、早速デートすんのか」

椋「Aさんから誘うなんて…王子様みたいです！」

『お姫様になれない私って…』

椋「ああぁぁ！！ごめんなさいぃぃい！」

『まぁ、とにかく！莇くん、行きたいところとかある？』

私がそう訪ねると、莇くんは「うーん」と考え始めた。

莇「最近、女子が行ってる可愛くなって写真が撮れる場所があるらしいんだよ。行くか？」

『可愛く？』

莇「おう。そこにスタイリストとかヘアメイクアーティストみたいな人がいて可愛くしてくれるらしい」

『行きたい！』

莇「じゃあ、決まりだな。俺もどんなメイクしてるのか気になるし」

『さすが、莇くん…』

至「…デートってこと忘れちゃダメだよ？」

至さんは…痛いところついてくるな…いい所だったのに…
ゲームをしながら答える至さんに少し怒りを覚えた時。

莇「行くぞ。」

『えっ…あ、うん…』

急に莇くんが手を引いた。
でも、恥ずかしいのか顔は伏せている。

莇「俺の部屋で話そうぜ。あそこだとちょっかいかけられそうだしな」

『あ、そうだね！』

莇くんは私を部屋に入れてくれて、「そこに座って」とクッションを指さした。
…左京さん、今日もいないんだな
そう思っていると、莇くんはメイク道具一式を持ってきた。

『…それは？』

莇「明日の出かける用のメイクを今からする」

『え、でも…明日はすっぴんで行ったほうがいいんじゃ…』

莇「メイクしてもらう前も大事だろ」

『あ、すみません。』

莇くんは私の前に座って真剣に私の顔とメイク道具を交互に見ながら考えている。
…すごい楽しそう。

莇「この色は？好きだったらこれにしようと思うんだけど」

『あぁー、ピンクだ！派手にならない？大丈夫？』

莇「この色は肌に馴染む色合いだからそんな目立たねぇよ」

『じゃあ、これがいい！』

莇「ふっ…楽しそうだな。」

『それはそっちでしょ？』