廃妃された皇女様 2nd season (ページ17)

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第5章エピソード5 ページ17

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私はそう言って涙を流した。

私が泣く資格なんてないのに。

アルの気持ちを全然分からなくて、孤独を埋められる存在になれないこともいったのに。

「ごめん、ごめん…リゼ。パーティーの前なのに、こんなにも泣かせちゃって。僕はやっぱり…君の目の前からいなくなった方が…。」
「やめて…！アル…私は…。」

…！！

今私なんて言おうとしていたの！

私のために友達のままでいて、目の前からいなくならないでって思いそれを言葉にしようとした。

そんな気持ちをよく知りながら、こんなことを言おうとしてたなんて…私最低だ。

3年半前、私は振られると知っていた告白をしてしまって、リチャードの前からいなくなりたいとずっと思っていたのに。

「ごめん、アル…今の言葉忘れて…。私、アルと同じような気持ちになったことがあるのに、あんなことを言おうとしてたなんて最低だった。ごめんなさい。」
「…いいよ、僕がそんなことを言わせるようなことを言ったからだ。もうすぐ着くみたいだ。とりあえず行こう。」
「うん…。」

私はオベロン社のパーティーに出席した。

私はさっきのことが頭から離れず、ダンスも躍ることが出来なかった。

すると、オベロン社のパーティーに、同じクラスのリオンとルーティがいるのを見かけた。

どうして2人がここに？

って、2人私のところに向かってきてない？

「おい、アルバートはどうした？」
「え？アルならあっちに…。」
「アンタ、アルバートにエスコートされてたのに、なんで一緒にいないのよ？あんなに仲良かったアピールしてたのに。」
「え？そんな風にした覚えないんだけど…。というか、どうして2人がここに？リオンはヒューゴ様の側近だから分かるけど、ルーティはオベロン社に招待されてたの？」
「あら？言ってなかったかしら？アタシ、コイツと姉弟なのよ。」

…！？

ルーティとリオンが姉弟！？

そんな話、SSクラスに入ってから一度も聞いてなかったんだけど。

言われてみれば確かに、2人って顔似てるかも。

「お前が知らなくて当然だ。SSクラスに入った時、怖がってて言えなかったからな。」
「ごめん…。」
「ちょっとリオン。アンタ心っていうもんが無いわけ？リゼは…。」
「わかっている、その事に関しては僕達が悪かった。でも、怖がってて言えなかったことは事実だろう。」
「アンタねぇ…。」

…こんな会話が出来たのは本当に久しぶりだな。

リオンが謝るなんて、おかしくて笑っちゃいそうだ。

怖がってばかりだった私に手を差し伸べてくれたみんな。

そんなみんなに感謝しなきゃ。