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私の役割 ページ19

「…Aさん」


川端の何やかんやの後、キャンプへ戻る途中、ショッピさんはそう言って足を止めた。
後ろを歩いていた私も足を止めると、ショッピさんは振り返り、私を見据えて言う。


「あんたは多分ヒーラーです」
「ヒーラー?」
「癒しに特化した人。我々の中では指揮官に分類される」


はあ、と頷くと、理解できていないのを察してくれたのか、ショッピさんはええとと呟く。


「この世界では、人は大きく二つの役職に分類されます。一つが戦闘員(コンバタント)。これは戦闘に特化した人間で、特に俺は遠隔攻撃向き、弓兵(アーチャー)になる。もう一つは指揮官(コマンダー)。実戦より指示出し、サポート、士気の鼓舞に向いていて、例えばグルッペンさんは天性の指導者(リーダー)でしょう」
「そう分類したときに、私は指揮官の治癒者(ヒーラー)になる…?」


そういうことです、とショッピさんは頷く。


「指揮官と戦闘員が支え合うことで、この世界を生き抜ける確率は格段に上がる。我々は特に二人一組のペアを組んでおるけど、俺にはまだ指揮官の相方がいない」


さっき抱きしめたときにわかりました、と、私にすればちょっとまだ恥ずかしい思い出をさらりと述べて、ショッピさんはふわふわとした前髪を搔き上げる。


「普通、癒しなどの『技術』は相方になる契約を結ばなければうまく発動しません。でもあなたと俺は、契約せずとも触れただけで互いに回復できた。多分、恐ろしいほど相性がええんです」


はあ、なるほど!だいたいわかったような気がする。
うんうんと空返事のように頭を振る私の手を、ショッピさんががっしりと掴んだ。

相方になれ→←抱擁



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ぶり(プロフ) - すごく楽しく読ませて頂きました!更新再開楽しみに待っておりますm(*_ _)m (8月1日 6時) (レス) @page26 id: f4bc3258e7 (このIDを非表示/違反報告)
ハイ(プロフ) - zさん» コメントありがとうございます!感想をお聞かせくださるだけて嬉しいのに好きと言って頂けて飛び上がりそうです。勝手な都合で更新停止にしてしまいましたが、引き続きゆっくりお待ち頂ければ幸いです。今後ともよろしくおねがいします。 (2019年1月6日 18時) (レス) id: 5d539585d0 (このIDを非表示/違反報告)
z(プロフ) - 今日初めて読んだのですが、とても物語が好きでコメントさせて頂きました。更新停止されるとの事でしたので、また更新される時まで小説読み返します(●´▽`●)頑張ってください! (2019年1月6日 1時) (レス) id: 3053cd957d (このIDを非表示/違反報告)
ハイ(プロフ) - 名無し7013号さん» コメントありがとうございます!返信遅くなり申し訳ございません。設定は色々と考えながら作っていますので、注目していただけてとても嬉しいです。更新、頑張ります! (2019年1月2日 21時) (レス) id: 5d539585d0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し7013号(プロフ) - 設定やストーリーが好きです!楽しく読み返しています!頑張って下さい(*´v`) (2018年12月21日 22時) (レス) id: 69f8f026c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハイ | 作成日時:2018年11月15日 17時

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