八日目 ページ9
「センラもAも遅かったな！」
ドアを開けて貰い感謝の言葉を伝えると嬉しそうに微笑むセンラさん、前を向くと飛び付かれるかの勢いで僕の元まで走ってくる坂田さん
『そう…ですか？』
「僕も仲良うなりたくて一緒に世間話しとってん、な？」
自分が嘘をつくと高確率でバレてしまう、察してくれたのかいつもと変わらない口調でセンラさんは同調を求めた、別にやましい事をしたつもりはないけど誤魔化す事が苦手な僕にとってその言葉は救いであった。
『そうです、楽しかったですね』
適当に同調をするとセンラさんは意地悪な笑みを浮かべて「また、しよな？」と含みのある言い方をするもんだからセンラさんは本当ずるいと思う。
「ふーん、まぁええや！ ご飯作ってもらお！」
僕の腕を引っ張って奥に入ると僕の姿を見て固まる部屋の住人、その姿には完全に既視感があった。
『まふ、まふさん…』
無意識に出た言葉に五人共目を見張る。
「ほら言ったでしょ、流石に身バレするって」
溜め息を吐きながら面倒くさそうに呟く志麻さん
「いやー、まふの知名度は俺の思った以上にあったみたいだったから…」
申し訳なさそうな表情を浮かべながら呟く浦田さん、まふまふさんの事が分かったと同時にこの四人の既視感の正体にも気付いた、この四人も有名歌い手さんだということに。
『あ…えっと何かすみません、えっと…失礼しました』
この空気が苦手、というのもあるけど一番はこんな豪華な有名歌い手の方々の中にこんな底辺な歌い手と呼べるかどうかも分からないような奴が紛れ込むのは違うと流石の馬鹿な自分でも理解する事が出来た。
呆然としている五人の中を避けて玄関からお邪魔しました、と一声掛けて出て行く事にした。
部屋に着き冷静になって考えてみる、有名な歌い手さんに触れてしまったのだ、これをファンが知ったらどう思うだろうか、自分はともかく、あの四人も大変な事になるだろう。
罪悪感に苛まれるものだから何かしようと思い弾くピアノ
小さい頃から音楽が好きだったから一通り楽器は弾けるつもりでいる、そう言いつつ出来るのはピアノ以外にはギターやベース、ドラム程度だが。
前の学校の生徒達は自分が引っ越した事をどう思っているのだろうか、多分何とも思っていないのだろう、思っていたとしても別れたショックから引っ越したのか、とでも思っていそうやな、と考える。
『散々やな』
ピアノを弾きながら本音が無意識に出てしまった。
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ちゃむら(プロフ) - 注意ありがとうございます気付かなかったです…！ (2018年3月29日 10時) (
レス) id: 27480095f6 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい。違反行為なので違反報告の対象になります (2018年3月29日 9時) (レス) id: cbd6b96090 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃむら | 作成日時：2018年3月29日 9時
