六日目 ページ7
『お邪魔します…』
先程までいた部屋の玄関のドアを緊張しつつも開け一声掛ける、先程死ぬ程嫌だったインターホンを鳴らさずに入ってもよかっただろうかと少しの不安を抱きつながら入るとお腹にダイレクトに衝撃が来た、それが坂田さんが突進する勢いで抱きついて来たことに理解するのに数秒かかった。
『坂田さん…痛いです…』
「おかえり！ てか色白ない?! さっきまで長袖やったから気付かんかったけど流石に白過ぎん?!」
そう指摘する坂田さんも充分白いと思うが敢えて言わない事にした、バイト以外ではあまり外に出なかったのと、体質の問題だろう。
『そんなに外に出なかったからですかね』
「なるほどな〜！」
一通り話し終わるとずっと僕を包み込んでいた腕はいつの間にか僕の手を掴みリビングに向かっていた
「環！ 戻ってきた！」
「そうですか、えらい仲良しさんなってるやん？ 坂田」
あくまで穏やかな笑みを零しながらセンラさんは言った。
「ええやろ！ 俺と環は仲良しやねん！ な？」
坂田さんはニコニコと笑みを絶やさずに自分に目配せをして来た、ここで否定をしたら空気の読めない奴、と思われそうなので取り敢えず同調する事にした。
「そうなんですか、まぁ取り敢えずお腹も空いてるやろうし行きましょか」
坂田さんとはまた違った、穏やかな笑みを浮かばせながらはんなり口調で柔らかく言葉を放った。
「そうだな、ほら行くぞー、チビは何食べたい？」
チビという言葉に眉を顰めると浦田さんはケタケタと笑うからそれをスルーして皆さんに合わせますよ、と返す
「俺Aの食べたいもん食べたいな〜！ Aの好きな物知りたい！」
食べたい物、と言われても優柔不断な性格からかすぐに思い当たるような物なんて無く、グダグダとする時間を少しでも減らす為にそう言ったつもりだったけど坂田さんにそんな事を言われれば考えないと、と思いマスクをそっと触る。
悩むと口元を触る事が癖になってしまっているのだ
「チビも引っ越して来たばっかりっぽいし分かんないだろうから俺らがオススメの所でも勧めてみようぜ、その代わり不味いとか文句は受け付けねぇからな?!」
『基本何でも食べます…！ そんな事言いませんし…』
「え、もしかしてそこ行くん？」
「流石に身バレしません？ 大丈夫ですかね〜？」
「大丈夫だろ、疎そうだし」
何やら神妙な表情をしながら話す二人と恐らく悪口をいう浦田さん、叩きたい
『じゃあ、そこで…お願いします…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゃむら(プロフ) - 注意ありがとうございます気付かなかったです…！ (2018年3月29日 10時) (
レス) id: 27480095f6 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい。違反行為なので違反報告の対象になります (2018年3月29日 9時) (レス) id: cbd6b96090 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃむら | 作成日時：2018年3月29日 9時
