【暗殺教室】その女４ (ページ43)

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生かす時間ページ43

私塾の滑り出しは上々だった

彼ら三人が記念すべき第一期生

雑音の無い山奥で、各自の長所を底上げする

私の志す理想の教育だ

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誰しも欠点はある

それぞれをケアして、将来社会で遺憾なく長所を発揮出来る人材を育てる

私は全力で考えて授業にあたった

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あっという間の一年

生徒達はよくついて来てくれた

”大人になったら、良いヤツになって会いに来るよ！”

既に十分だ

本当に良い生徒に育ってくれた

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私の経歴や実績を見て、子供達を預けてくれる親も増えた

三年が経つ頃には、塾は大盛況になっていた

”先生忙しそうだし、またかけるわ。投資の金で美味い飯でも奢ってよ！じゃ！”

来週彼の家の近くに用事がある

(立ち寄ってみるか)

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”自殺ですってよ”

”部活の先輩に質が悪いのがいたらしくって”

”暴力は勿論、お金を随分取られてたみたい”

”中学の頃から評判の優しい子になってたみたいだけど…”

”だからって、ねえ？少しくらい抵抗しても良かったのに…”

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私は一体何を教えてきたんだ

良い生徒に育てるだと？

三年で死ぬのが、良い生徒だと言えるのか？

強い生徒に育てなければ、何の意味も無かったんだ

ならば、”強い”とは何なのか

まず教える私が、熟知している必要がある

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そこから先は早かった

あらゆる強さを学び尽くした

私の生徒を殺した奴らは言葉巧みにギャンブル中毒への廃人へと育て上げた

洗脳の技術は彼らで高めた

学校を新たに開き、私の弱さの象徴だった校舎は弱者への見せしめの場所にした

強く、ただ強く育てねば

いざとなれば他人を生贄にしてでも自分だけは生き残れる強い生徒を

そのためには金と人材がもっと必要だ

教育に使えるものは何でも使う

一人でも多く、強者を育てるために

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そして今、弱者も強者も私の元から去って行き、目の前には”死”だけが残った