死神の時間 前編 ページ41
翌日の放課後、ビッチ先生の誕生日プレゼントを4班が買いに行くことになった
「ったってなあ、ビッチ先生大概のプレゼントもらったことあるだろ」
「難しいね」
『でも高級な物は無理だよね、予算的に』
「クラスのカンパ、総額5107円。これで大人の女性に相応しいプレゼントは…」
まだ中学生の私達に経験豊富なビッチ先生にプレゼントなんて渡せるのだろうか
すると
「…やっぱりそうだ。ねえ、君！あの後、大丈夫だったのかい？ほら、おじいさんの足の怪我」
そう言って声をかけてきたのは花屋のお兄さん
おじいさんの怪我って、もしかして松方さんのこと？
なんでこの人がそんなこと
すると渚くんと杉野くんが反応を示す
「救急車呼んでくれた花屋さん！あの時はありがとうございました。何とか許してもらえて…」
「そっか、大事にならずに良かったね」
灰色の髪の、少し気弱そうな青年
優しい声色で、話しやすい雰囲気の彼に話が弾む
「それと今、プレゼントをあげたいとか、大人に相応しいとか…」
「あ、はい…」
咄嗟に頷くと、後ろで何やらガサゴソと漁り始めた
そして有希子ちゃんの目の前にスッと一輪の赤薔薇を差し出した
「なら、こんなのはどう？」
「なるほど、花束ね！」
「プレゼントなんて選び放題の時代。なのに、未だに花が第一線で通用するのは何故だと思う？心だけじゃないんだ。色や形、香り、そして儚さが人間の本能にぴったりとハマるからなんだ。」
花束を抱えながら笑顔で言われる
「うわー説得力ありますね」
奥田さんが声を漏らす
「確かに名演説。電卓さえ持ってなけりゃね」
カルマくんが指摘すると花屋さんは商売だから、と苦笑いをこぼした
「どーする？これも花の縁だ、安くしとくよ。」
私たちはお互いに顔を見合わせて微笑む
渚くんが支払いをしてる間に他の花を観察することにした
「花、興味あるの？」
『えっ、あーいや、たくさん花が置いてあるなと思ったので…』
「んー、じゃあ君にはこの花をあげようか。」
そう言い、どこから取り出した彼岸花を差し出される
「花言葉を後で調べるといい。たくさんあるけどその中の一つに注目してね。」
『花言葉？まあ、はい、わかりました。ありがとうございます。あの、お代は…』
「あーいいよいいよ。プレゼントということで！」
『はあ…』
電卓持ちながら名演説してたのに何故？
「A？早く行くよ」
『あ、うん！』
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夜爪(プロフ) - 時雨波 小雪さん» ありがとうございます！これからも更新頑張ります！ (2021年11月25日 4時) (
レス) id: 7ae17793b3 (このIDを非表示/違反報告)
時雨波 小雪(プロフ) - コメント失礼します！読んでてすごく面白いです！一気に全部読んじゃいました。次の更新も頑張ってください！楽しみにしてます。 (2021年11月24日 18時) (レス) @page39 id: d30abed67e (このIDを非表示/違反報告)
夜爪(プロフ) - 花奏さん» マジですか、ありがとうございます！！更新もなるべく早くできるように頑張ります！ (2021年4月4日 15時) (レス) id: 1aeac57809 (このIDを非表示/違反報告)
花奏(プロフ) - つい先日見始めました！とても好きな内容で主様の書くお話を見るのが凄く楽しいです！！なので主様の更新楽しみにしています。長文失礼しました。 (2021年4月1日 23時) (レス) id: 6022677fb3 (このIDを非表示/違反報告)
夜爪(プロフ) - 澪桜さん» ありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2020年7月30日 1時) (レス) id: 1aeac57809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜爪 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年7月14日 1時
