苦労22個目 ページ25
…いじけている先輩をなだめるには、なんて言うのが効果的なんだろう。
｢はー、なんかごめんな〜いつも困らせちゃってるみたいで｣
『いやそんなことないですから本当』
皮肉っぽく、それでいて自虐っぽく、先の台詞を吐いたスガさん。さっきからずっとこの調子で、なかなか機嫌を直してくれない。普段そんなキャラじゃないのにどうしたんだ…
｢頬ふくらまし過ぎだろ｣
｢うるせ｣
だ、大地さん？火に油を注いでどうするの？今この場をおさめられるのは貴方しかいないんですよ？？
でもスガさんのぶすくれ顔可愛いなぁ、なんて考えながら膨らんだほっぺを見つめていると、大地さんに｢潰しとけ潰しとけ｣と言われた。
完全に面白がってますね主将。正直こうなったのは貴方の発言の影響が大きいと思うんですけど。助ける気はナシですかそうですか
『…あのですね、私は別に、スガさんに困らせられてるとか思ってないですからね』
言葉を選びながら説得を試みる。ついでに指でそのほっぺを押しながら。…うわあぷにぷにだあ
『たまに、ついていけない時もありますけど。それはもう慣れました』
あれ、全然空気抜けない… 押した分の空気が反対のほっぺに移動してやがる！！
移動できないように両側から抑えるか…それに指だけじゃ面積が足りない…そうだ掌で押せばいいんだ
『いじられてる時も、構ってくれてるんだって思えば、後輩としてはすごい嬉しいですし… あっできた』
プスゥと音を立てて、スガさんの口から空気が抜ける。ほっぺに集中していたせいで気づかなかったけど、薄茶色の瞳は少し見開かれていた。(なお、手で顔を挟まれながらのびっくり顔はなかなか間抜けである)
｢良かったなスガ｣
｢…いや〜北野ちゃんがそんなこと思ってくれてたとは！｣
大地さんが言った瞬間、スガさんの表情はにっこにこの笑顔に変わる。今度はこっちが目を見開く番だった。
『え』
｢全部冗談でーす｣
『…は、なん、じゃあ今までいじけてたのは演技…』
｢そんじゃ暗くなる前に帰るべ！｣
『ちょおおおおお』
嘘だろ。
すっかりご機嫌になったスガさんをジト目で睨んでいれば、微笑を浮かべた大地さんに肩をポンと叩かれた。いやなんであんたも嬉しそうなんすか
軽く意味不明な先輩の言動に振り回されたけど、普段言えないことを伝える良い機会だったんだと前向きに捉えることにしよう。
…よく考えたらほっぺ触るってセクハラじゃないかな大丈夫かな
*
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はる - めっちゃ面白いですw続きを楽しみにしています‼ (2月22日 14時) (
レス) @page30 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
りんご飴(プロフ) - プロローグからめっちゃ面白いですw続きを全裸待機で！ (2020年8月24日 9時) (レス) id: fe97dfb093 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - めっちゃ面白いです…… (2019年11月26日 22時) (レス) id: 147542d804 (このIDを非表示/違反報告)
苺タルト - 更新最近してないですけど大丈夫ですかー？体には気を付けてくださいねー(´･_･`) (2018年12月3日 1時) (レス) id: 782a4554d3 (このIDを非表示/違反報告)
大葉(プロフ) - 美姫さん» ありがとうございます、そう言っていただけるとめちゃくちゃやる気が出ます！西谷の話とツンデレ川さんの話は自分でも結構気に入ってるので嬉しいです！東京遠征編は長くなりそうですが頑張ります…！ (2018年8月12日 19時) (レス) id: cb43f523a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：来栖柑奈 | 作成日時：2018年4月12日 0時
