【ハイキュー】マネージャーと書いて苦労人と読む

苦労6個目 ページ9

｢───で 来月になったら、期末テストあるの 分かるよね？｣


その瞬間、体育館中の空気が固まり 数人の瞳から光が消えた。

再度｢分かるよね？｣と繰り返す武ちゃん先生。目をそらすバカ4人。耐えきれず吹き出す私。縁下に叩かれる私。あっ結構痛い。


烏野はIH予選で青城に負けたけど、春高でこそは勝って全国に行こうと 皆が決意を新たにした。

そんな矢先 東京の強豪校が集まる練習試合のお誘いがきて、部員全員一致の｢行きます｣宣言。今はその詳細について 我らが烏野排球部顧問の武ちゃん先生から話を聞いていたところ。

聞いていたところ、なんだけど…


武ちゃん先生によると、来月にある期末テストで赤点を取って補習になった場合 その先に控えた部活の東京遠征には行けなくなるそうで。

まぁつまりバカ4人こと西谷･田中･日向くん･影山は、東京に行けるのかどうかがとても危ういという事ですね。


いち早くそれを悟ったらしい2年のおバカ達が、突然立ち上がりどこかに向かって走り出す。


｢田中 西谷ドコ行く！？どこにも逃げられないぞ！！北…縁下捕まえろ！！｣

『えっなんで言い直したんですか』


そりゃあ私には無理ですよ、あいつらを捕まえるなんて所業。でもさそれは別としてさ、傷つくじゃないですか。純粋に。

たださすがキャプテン、対応が速い！縁下もすごい！あっもう田中捕まってるワロタ


｢あかっ、赤点て！！何点ですかっ！？｣

｢そっから！？｣

｢影山が息してません！｣


1年の2人もなかなか…うん。

ショックで呼吸が止まったらしい影山のために、山口くんが｢え、AED！｣と叫びながら駆け出した。いい子だなぁ


｢俺達も部活と勉強 両立するって言ったからには、それなりの成績出さないとな｣

｢赤点は無いデショ｣

｢無いね｣

『そうね』

｢｢えっ｣｣

『えっ？』

｢北野先輩ってバカじゃなかったんですか…？｣

『月島くんて時々すごい失礼だよね』

｢ちなみに旭もそう思ってたっぽいな、さりげなく｢えっ｣て言ってたし｣

『えっ…旭さ…？』

｢ご、ゴメン… いやでもバカとは思ってないよ！ちょっとあの、意外だっただけで｣


旭さん頑張ってくれてるけどそれあんまりフォローになってないです。なんかこっちが申し訳なくなってくる。


｢北野ってテストの点はまあ良いんですよ｣

『縁下？笑顔が怖いなぁ？』

｢で、遅刻とか居眠りとかが多い｣

｢ほう…｣

『アッ誤解です大地さん！違うんです！！(違わない)』


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