君の目線の先には【西谷夕】

♯３ ページ4

練習終わり


西｢Aー！一緒に帰ろーぜー！｣



｢あ、うん！みなさん、お疲れさまでした｣



澤｢おう、お疲れさま！｣



菅｢気をつけて帰れよ〜｣



よし、帰ろう



高2になって親の仕事の都合で一人暮らしをすることになった私はなんと、家が西谷の家の近くになったのだ



だからいつも部活終わりは2人で帰っている



唯一ふたりっきりで入れるこの時間が私は楽しみであり、大好きだ




西｢あぁー！今日も疲れたー！でも段々トスもいい感じになってきたと思うんだよな｣



｢西谷、嬉しそう。ほんっとにバレーボール好きだね｣



西｢あったりまえ！大好きに決まってる！｣(ﾆｶｯ)



(ドキッ)



分かってる…バレーボールのことだって
でもこんな笑顔であのセリフはずるいよ…



西谷は私の気持ちになんて1mmも気づいていない



それはおろか、私が入部した動機が西谷であることも知らない



そんなことを思ってた時、いきなり西谷が左にいた私の腕を掴んで私を右に追いやった




｢？？西谷？どうしたの？｣



西｢女子なんだから、お前はこっち｣



私が車道側にいたこと気づいて変わってくれたんだ…優しいなぁ



ほんとに私、この人のこと好きすぎる



｢西谷にしては気が利くね〜｣



素直にお礼が言えない私



西｢“俺にしては”ってなんだよ(笑)｣



｢ごめんごめん(笑) ありがとね｣



西｢おーう！いつでも頼っていいからな！なんったって俺は“先輩”なんだから｣



｢はいはい(笑)｣









いつになったら君に好きって言えるかな？

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