【ハイキュー!!】君と描くキャンバス【夜久衛輔】

Campus 82 ページ37

夜久side

黒「本心じゃねー言葉はいいから、お前はどうしたいかって聞いてんだ。Aがどうとかそういうの無しで」



俺はどうしたいのか。



そんなの決まってるだろ。




夜「…諦められる訳ねーよ。潔く諦められるほどかっこよくねーし…諦めたらそれまでってことだろ」


黒「よし、んじゃ告ってこいよ」



こいつだって、羽鳥のこと好きなのに、なんで？




夜「お前も羽鳥のこと好きなんだろ。俺に聞いといてお前は諦めんの？」


黒「まさか」




ふっと鼻で笑う。



黒「諦めたりしねーよ。まぁもしお前がAを泣かすようなことがあったら、容赦なく“奪う”。そういうこと平気でするよ俺は」


半分本気で半分冗談。そう聞こえた気がした。







別に今言わなくてもいい。







けど、今言わなかったら……









多分ずっと言わないままで終わるような気がして、頭で考えるより先に体が動いた。







探し回って、ようやく見つけた。




夜「羽鳥！」




笑顔で振り返る羽鳥。


探し回っていたときは探すことに気を向けていたからなんとも思わなかったけど、いざこうして言おうと思うと……やっぱ緊張するな。


『夜久君、どうしたの？』



夜「今、時間平気？」



うん、と頷く羽鳥。

Campus 83→←Campus 81

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す