Campus 78 ページ33
放課後になり、そして部活が終わっていつものように鍵を返しに行こうとすると夜久君に話しかけられた。
そういえば今朝のこと、なんで泣いていたのか聞かれるんだろうな。
鍵を返しに行ってから夜久君が待ってるところへ走っていくと、今までにない緊張感が私を襲う。
朝練の少し前も二人でいたけど、あの時は全くと言っていいほど気にならなかった。
『泣いていた理由だよね』
断定する言い方をした私に頷く夜久君。
今朝あったことを包み隠さず話すと、訪れる沈黙。この沈黙は、あまり好きではない。
『親は近くにいない。頼れる人もいない。そんな中おばあちゃんが……それに、親が何を考えているのか分からない』
おばあちゃんを置いて海外に行こうとしたこと。
夜「考えられるのは、治療法が見つかったとかじゃねーのか？それで持ちかけてみたって考えるのが妥当だと思うけど。確かそろそろ一時帰宅できる……でも病人な訳だし、海外に行くのに飛行機使うから負担かかるよな。詳しいことはよく分かんねーけど」
すごく真剣に考えてくれているんだと分かり、少し嬉しくなった。
『やっぱり、親に確認とるべきだよね』
大好きなお父さんとお母さんだもん。
無責任なことする訳ないよね？きっと何か理由があったんだと思う。
だってそう思わないと、お父さんとお母さんは家族を見捨てた悪役になっちゃうから。
あれから親に確認したら、夜久君が想像したとおりだったみたい。
親に今朝あったことを伝えると沈黙。最近沈黙する場面に当たることが多い気がする。
母「今朝のこと私たちも聞いたわ。想定外ではなかったの。それを考えての引越しの件だったけど、動ける状態ではないことから、今どうするか話し合っているところ。それでね」
そこで一旦声が途切れ、父に変わる。
父「安定したら海外の病院へ移らせることにしているんだ。だから、Aはここに残ることになるけど大丈夫か？」
『…うん。私はここでやり遂げたいことがあるの。お父さんとお母さんと暮らせるチャンスではあるけど…決めたから』
母「分かったわ。風邪引かないようにね」
ツーツーツー…
電話が切れて、無機質な音が部屋に波紋のように広がる。
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ぱーぷる姫(プロフ) - yuk71121159さん» ご意見ありがとうございます！次回、小説を書く時は大人の展開を描けたらと思います。 (2月17日 23時) (
レス) id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
yuk71121159(プロフ) - 羽鳥さんと夜久くんのこの先の展開が楽しみですが、キスで終わって欲しくなかったです。 (2020年3月23日 1時) (レス) id: cd96969519 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ@天かすっこ(プロフ) - イドリーさん» いえ、少し気になってしまったので....... (2020年1月30日 16時) (レス) id: f129b71bbe (このIDを非表示/違反報告)
イドリー(プロフ) - ひとみ@天かすっこさん» こんばんは。公式で下の名前で呼んでいる描写があったと思って書いていたのですが、きちんと確認しますね！すみません！ (2020年1月30日 2時) (レス) id: 019d610005 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ@天かすっこ(プロフ) - コメント失礼します！夜久さんがオチで面白かったんですけど夜久さんって黒尾さんのこと鉄郎じゃなくて黒尾って読んでませんでしたっけ.......？間違ってたらすみません！ (2020年1月25日 18時) (レス) id: f129b71bbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱーぷる姫 | 作成日時：2014年8月5日 20時
