【青葉城西】木兎の従妹は苦労人 2nd【HQ】

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Aside


奏ちゃんの強張った表情が頭に浮かんで思わず笑みがこぼれる。


周りから見たら、歩きながら笑うただの変人じゃん((



奏「みなさん！Aさんがぁ私にぃ
　国「Aさんがなに？」


奏「えっとぉ
　国「仕事おしつけた？じゃあそのAさんは？相沢に任せてどこ行った？」

奏「ぁ
　国「どうせ言えないでしょ」



私が言うことなくなっちゃう。


くにみんの後ろに黒いオーラが見えるぞ。



『私ここにいるけど』


奏「は！？なんで！？」


『閉じ込めたはずだって？』


奏「…！？」



来る途中に想像してた表情。



『ごめんね？出てきちゃった。ちなみに倉庫内の会話はみんなに聞いてもらったから』


奏「え…」


国「俺が通話つないでみんなでここで聞いてた」


黒「裏の顔ばれてるよ、もう」


及「奏ちゃん…」



あ、及川いたんだ。


それどういう表情？絶望？


奏ちゃんはともかく、及川を追い詰めたいとは思わないけど、


誰も信用できなくなりかけた私をギリギリのところで救ってくれたのは及川だし。


でもまあ、ムカつくのも事実…



今の私は昔のことも重ねてると思う。


中学生の時に私をいじめてた人たちへの怒りもまとめて。



『奏ちゃんはここがお城だって言ってたよね？でも私にとって青城は我が家なんだよね』


奏「…」


『いろいろあって立ち直れなかった私に声をかけてくれたのが及川だった。それで、男子バレー部のマネージャーになって、みんなと出会った。居場所が出来た。ここがすごい大切な場所になった。』


及「A」


『だからチームがもっと良くなるためにって考えがない、自分勝手な子はここには要らないって私は思うんだ。仕事しないんだったらみんなの邪魔。』


奏「わ、わたし応援とかぁ」


『応援もマネージャーの仕事かもしれないけど、それだけじゃないよ。ほかにもたくさんあるの。』



話してて自分で恥ずかしくなる。

それにあの及川をほめるようなこと、できれば言いたくない((調子乗るもん


だけど、部ってこういうものなんだってしっかり奏ちゃんにも知ってほしい。



上げてから落とすって結構卑劣だな。




『私はこれからも奏ちゃんとマネージャーやりたい』





岩「A！？」

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