意識☆天童覚 ページ13
「覚ー、ジャンプ貸してー」
「ちょいちょい！なんでいんの？」
コイツは同じクラスの女子、A
「なんでって、ジャンプ読みたいから」
「そーじゃなくて！キミが男子寮いちゃダメでしょ」
「フード被ってたら気付かれなかったよ」
確かに、背高いし髪も短いからフードで誤魔化せる……もんなの？？
まぁ…いいや
って！！
うおぉぉい！！
ベッドに腰掛けてジャンプ読み始めてんじゃないよ
「くつろぎすぎじゃない？」
「……あはは、これウケる」
聞いてねーし
「あぁ、それね！マジ笑える」
どーでもいい相槌を返す
話しやすいし、サバサバしてて面倒くさくないし、気の合う男友達に近い感覚はある…
けど、ココ、俺の部屋
ベッドにうつ伏せになりジャンプを読んでるコイツ
もう一度言う、俺の部屋
男女一緒にいるってことは、何か起こっても不思議じゃない…デショ？！
「Aさん？ねぇ、Aさん？？くつろぎすぎ」
「べつにいいじゃん、あと少しだけ…」
ジャンプを読みながら、返事だけ返された
「今、男のベッドにいること気付いてる？」
「えっ？そうだね。なんか問題ある？」
大あり！！
大ありだから！
なんで、俺だけなんかちょっとテンパってんの？おかしくない？？
「俺、一応男…ダヨ？」
「知ってるし」
「健全なコウコウセイ…」
「……？」
何言ってんの？みたいな顔しないで
「天童…そーゆーのとは、無関係でしょ？」
と、起き上がりながらコイツが言った
エッ？？
今度はこっちが、何言ってんの？って顔になっちゃったよ
「フツーに興味アルヨー」
そう言って、Aの肩を抱き寄せてみた
男っぽい見た目とは違って、やっぱり華奢なんだね
「えっ？ちょ…まっ…まって？！」
「何、信じられない…みたいな顔してんの？」
咄嗟にAは、俺と距離をとる
俺も、同じだけ距離をつめてみる
「そういうの、天童には……意識したことなかった…」
そう言って、Aは真っ赤になった顔を腕で隠した
「うん。ダヨネ〜」
俺も、失敗したー
肩とか抱き寄せなきゃよかった
男友達みたいな感覚？
あれ、無し！
今、目の前にいるの…
完全女子だわ
ヤヴァイ！
このままだと、理性崩壊しかねない…
「はやく戻れば？」
「そう…だね」
気まずくなってしまった2人
この後、お互いが異性として意識し始めてしまうのは…
また、別のお話し
終わり
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 19人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おちゃこ | 作成日時：2019年9月20日 23時
