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『わたし・・・もう、自分がどうしたらいいのか分からない・・・っ、』
誰かにこれ以上言うのは我慢していたはずなのに・・・構わず私の口は動く。
『稲荷崎にこのままいられる自信もないし、だからって東京に帰るのは勝手だし・・・っ』
「・・・・・・。」
私が感情のままに吐き出したことを、黙って聞いてくれる賢二郎。
『っ・・・もう、全部から逃げたい・・・』
「・・・なら、逃げちゃえば。」
『え・・・?』
賢二郎は、何も言わずに私の頭の上からバサッと自分のジャージを被せた。
私の冷えた体を包み込んでくれるように、賢二郎の体温を感じた。
「・・・あったけえだろ。」
『・・・うん。』
そのままジャージで私の視界まで覆われて、私の可愛くない泣き顔をこれ以上周りに見せないようにしてくれた。
「・・・うちのジャージ、お前に似合ってるよ。」
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水無月のぞみ - 私的には音駒か梟谷に行って欲しかった! (12月1日 16時) (レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)
クリームうんちょ - すごく心残りがないお話でスッキリしました!!!!!お疲れ様です!!良い作品でした!! (2022年1月5日 15時) (レス) @page31 id: 64d596bd65 (このIDを非表示/違反報告)
inno - 完結おめでとうございます (2020年6月20日 21時) (レス) id: 637a950f3e (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 以前読ませて頂いたのですがとても素敵でした!更新待ってます! (2020年6月12日 23時) (レス) id: 96098a2a12 (このIDを非表示/違反報告)
inno - 白布くんかっこいい (2020年6月12日 21時) (レス) id: 637a950f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小林 | 作成日時:2020年6月4日 19時